内容説明
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まぼろしの名作絵本が待望の復刊!
『100万回生きたねこ』で“愛”を描いた佐野洋子のユーモアあふれる“平和”のお話。
むかしむかし あるところに、おうさまが いた。
その おうさまは、ちっとも いばらなかった。
まいにち おきると、おきさきさまに ぺこぺこ、
けらいに ぺこぺこ、
にわの くじゃくにも ぺこぺこ。
ちっともいばらない王さまは、
となりの国がせめてきても、いつものように、ぺこぺこ戦います。
兵隊は、ぺこりぺこりと頭をさげて、ぺこんと地面にはいつくばる。
お城もぺこりとおじぎをするので、敵の大砲もあたらない。
ひとりのけが人も出ないうちに、大砲のたまがなくなってしまいました。
ちっともいばらない王様は、「ごくろうさんでした。おつかれでしたね」といって、
せめこんできたとなりの国の王さまを食事にさそいますーー
おとうさんがこどもに語る、ユーモアあふれる平和な王さまのお話です。
*本書は1993年に文化出版局から発売になった同名の絵本の復刻版です。原画をあらたにスキャンをしなおし、色あざやかな1冊になりました。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
花林糖
11
図書館本。1993年8月に文化出版局より刊行された絵本のサイズ・デザインを新たにしたもの。とある国の王様は全てに対してぺこぺこ・ぺこぺこ。魚に対してもぺこぺこ。シュールで突っ込み処満載。登場する生き物の目つきが◎。2024/06/26
かお
8
誰に対しても、これから食べる魚にも「ぺこぺこ」する王様の話。戦争を仕掛けてきた相手の国の砲弾にも「ぺこぺこ」。お城も庭の草木もお辞儀するから、避けられて、相手の砲弾は無くなり戦いは争わずに終わる。 シャールだけど、考えさせられる。 相手にまず「ぺこぺこ」ってお辞儀してからだと、1拍置くから相手のやる気を無くすかもしれない☺2024/05/23
mntmt
3
おなかがぺこぺこの、話、ではない。2024/07/26
遠い日
3
新装版にて。おとうさんが小さな息子に語る、ちっともいばらない王様のお話。 おとうさんが、適当に話を作っていくような感じで、ナンセンスな語りが笑いを誘います。なんにでも「ぺこぺこ」する王様のひょうひょうとした態度が、結果笑いにつながっていくのです。「ふんだ!」なんていう家来もおきさきも、現実にはいないからこそおかしい。本の陰で、佐野洋子さんがにやりとしていそうな作品です。で、とどのつまり、カンけりのカンがぺこぺこした話になるっていうのが、最高にナンセンスで、もう一度笑っちゃいました!!2024/07/01
ちぃ
2
この本を読んで、五味太郎さんの「ねぇおはなししてよ」がふっと頭に浮かんだ 全然威張らない王様のお話2024/07/20