ちくま新書<br> 結婚の社会学

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ちくま新書
結婚の社会学

  • 著者名:阪井裕一郎【著者】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 筑摩書房(2024/04発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480076144

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内容説明

結婚をめぐる常識は、日々変化しています。事実婚、ステップファミリー、同性パートナーシップ、選択的シングルなど、一対の男女による結婚→出産というモデルではとらえきれない家族のかたちがたくさんあるのです。この本では、国際比較、歴史的比較、理論という三つの視点から、結婚というものを解き明かしていきます。当たり前を疑ってみることで、「ふつうの結婚」「ふつうの家族」という考え方を相対化できるはずです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

35
結婚が出産と連続しているもの、という社会全体の思い込みがあまりにも強すぎるってことなんだろう。別に産むカップルだけが少子化対策に貢献しているのではない。今の制度上で結婚してない人も、いろんな形で支え合いつつ社会貢献ができる。政府は少子化対策の表面的なところしか考察できていないのではないか。まあ本書は少子化の話はあえてしていないのだけど。そんなことを考えました。実は大して根拠も伝統もない結婚制度についてのイメージをぶち壊してくれる面白い本でした。2025/01/22

kitten

18
図書館本。これは面白い。範囲が広いため色々な話題を詰め込んでいるが、少子化対策の話はなし。そもそも、結婚とはなんぞや?家族とは? 友達と家族になれないの?日本の事実婚は、他国とは全然違う。夫婦別姓、LGBT、同性婚。家族観が壊れるのを恐れられるので、なぜか進まない話題ばかり。合理的に考えるとなぜ進まないのかまるで理解できんが、どうすればいいんだろ。みんなと違って、なんか問題でもあるのか?2024/05/30

ひめぴょん

15
常識を疑うのが社会学。個人と社会の関係を問う学問であるとも。そういう社会学的考え方を「結婚」に適応してみた本。常識を疑うことは社会の「別のあり方」「よりよき社会」を考えるツールになる。激しく大きく変化する時代にあって、結婚という制度が生む税制上のメリットを享受するためにという視点からの変貌が予測されるようでもあった。たくさんの切り口があり、面白い本だった。以下は文中引用。 「結婚する人が減る→子どもが減るではない」→婚外子の存在。欧米では婚姻以外の共同生活保障制度が確立されてきた。出産・子育ても婚姻制度→2024/09/21

しゅん

15
「結婚」の価値観変化の歴史。江戸期は若者が「夜這い」によって結婚を調整しており、「家」による統制がなかった。明治期に、欧米の価値観を導入する中で「夜這い」を排除し、「家」制度による結婚が一般化し、天皇を中心とするひとつの一家としての日本国がイメージされる。戦後には会社婚が一般となり、現在ではマッチングアプリが一般化する。2024/06/07

Inzaghico (Etsuko Oshita)

14
「なぜ友だちとは家族になれないのか」では「ケア」が論点になっている。2017年のアイルランドの同性婚を取り上げているが、ここでの当事者は恋愛関係になく、友人で、83歳の男性が、自分のケアをしてくれている友人の58歳の男性と結婚式を挙げたのだが、その理由が、自分が亡くなったあとに家を譲渡するため、だった。「同性婚の悪用」という声があがったというが、恋愛感情があるのが既存の「正しい」家族のあり方、というくだりで、軽く頭を殴られた気分になった。 「正しさ」は絶対不変のものではなく、時代によって変わっていく。2024/08/17

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