内容説明
シニアならではの旅がある。デパート大食堂やキハ車両といった子供のころの記憶をたどる旅、70歳間近という年齢なりのフェリーやバスの旅、コロナ禍での高尾山通いなど、これまでの軌跡を振り返りながら国内ひとり旅を味わう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
piro
36
コロナ禍の影響をもろに受けた旅行作家という職業。下川さんももう70歳かぁ。コロナ禍明け、今までの海外旅とはまた違ったスタイルで国内を巡る小さな旅。デパートの大食堂、キハ、暗渠道、苫小牧発仙台行フェリー、高尾山、小豆島。どことなく哀愁を感じるひとり旅(歩き)は、旅本としてみると若干面白みには欠けますが、昭和のノスタルジーに浸るには良い内容。過去の海外旅の思い出も差し挟まれ、旅行作家としての人生を顧みるかの様な一冊でした。たまにはディーゼルカー(キハ)の旅がしたいなぁ。2024/06/22
雲をみるひと
20
海外貧乏旅行で有名な作者の旅エッセイ。加齢に加えコロナ禍もあり、旅の目的地や旅のスタイルは以前とは変わってきているが、過去の旅の振り返りを挿入するスタイルやかもしれないを多用する表現方法など作者らしさは健在。一般的なシニアへの旅の提案とは思えず、作者のスタイルが好きな人向けな気がする。2024/05/01
エリ本
8
「暗渠」ってよく聞く言葉。地下に今でも川が流れてるなんて、ちょっと不思議で興味深い。千葉の小湊鐵道に乗ったり、苫小牧からフェリーで仙台へ行ったり、コロナ禍では高尾山登山に明け暮れたり。70歳になられてもとてもアクティブ。シルバーパスを心待ちしているところも微笑ましい。2024/06/16
niz001
7
関連してるとは言え、思い出というか昔語りというか頻繁に出てくるのが口に合わず。2024/04/17
にょろりん
2
国内の旅のお話。やっぱり海外のほうが読み甲斐があるかな。コロナで規制のあった頃の話が少し出てくるけど、当時は、海外旅好きの読者としては、自分が(時間や予算の関係で)どうしたって行けない分、誰かに現状を書いて欲しいと渇望してた。けど、作家さんは作家さんで、本当にしんどい時期やったんやな、と。また海外旅ものもたくさん書いていただきたいものです。2024/07/09