講談社文庫<br> 不機嫌な姫とブルックナー団

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講談社文庫
不機嫌な姫とブルックナー団

  • 著者名:高原英理【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 講談社(2024/04発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065350997

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内容説明

図書館の非正規職員をしているゆたきが出会ったのは、「ブルックナー団」を名乗るオタク3人組、ユキ・タケ・ポン。オタサーの姫のような扱いを邪険にあしらうゆたきだったが、タケが自筆する「ブルックナー伝(未完)」の意外な面白さに引き込まれていく。ブルックナーは19世紀ウィーンを代表する作曲家でありながら、元祖非モテの変人だった! ダサいオタクの生き様が、夢を諦めた中年女に勇気を与える、サクサク読めるクラシック音楽オタ小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ろべると

11
不思議な小説だ。そもそもブルックナーなどという、コアなクラシック音楽愛好家しか知らない名前で、しかも「ブルックナー団」とは?やはり内容はブルックナー好きのオタクの若者たちと、なぜかこの作曲家が好きな女性の交流である。そして作曲家の逸話をかなりの分量で織り交ぜている。世に認められず辛酸を舐めた不遇の作曲家に、現代の悩める若者を交錯させているのだが、同じく40歳になって文壇に出た著者の思いもシンクロしているのだろう。それにしても、これだけディープな題材で、しかも文庫にもなっているとは、つくづく不可思議である。2024/07/26

qoop

8
野暮な非モテ音楽としてのブルックナーを愛する/洗練されたリア充音楽に引け目を感じる愛好家集団・ブルックナー団はブルックナーの不器用さに共感し、彼らに理解を示しつつ同時に嫌悪感を覚える主人公は、ブルックナーの音楽と伝記から不遇を託ちながら意志を貫く強さを学び取る。同じ音楽を愛する両者の間には相容れない断絶があるものの、同時に価値を共有してもいる。本作は彼らの齟齬を柔らかく包み込むように展開し、主人公の未来への展望を示して終わるが、本作の後でブルックナー団たちも変わるのか否か。2024/04/21

ひでお

7
ブルックナーを聴いたことがあれば、ニヤリとしそうな作品。ブルックナー好きのやりとりと、その登場人物の書いたという設定のブルックナーの伝記が挿入される、ブルックナーマニアのための作品です。個人的にはブルックナーの、特に交響曲は、いい作品だと思いますが、それでもあのしつこさが感覚に合わないためあまり聴きません。この本にもでてきますが、熱く語る人が多いので、ちょっと疲れます2024/07/18

Hanna

6
ブルックナーの人となりをこの本を通して知った。ちょっとドン引き。。。それから聴衆側としては、コンサートでは男子トイレの方が列をなす一例があるほど、男性ウケして女性からは敬遠されるとのこと。う、うーん。。。2025/05/09

みぃさ

4
ブルックナー大好きなので読んでみました。 全体的に薄い感じがしましたが、ブルックナーの事や司書の事を知れて良かったです。自分も一緒にコンサートの後の会に参加している気分になりました。2025/03/02

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