講談社学術文庫<br> 宇宙の哲学

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講談社学術文庫
宇宙の哲学

  • 著者名:伊藤邦武【著】/野村泰紀【解説】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 講談社(2024/04発売)
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  • ISBN:9784065354353

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内容説明

宇宙の歴史は有限か無限か? 「この宇宙」はどのように生まれたのか? 時間以前には何があったのか? ……
宇宙の謎をめぐる人類の探究の歴史を、ケプラーのSF的宇宙探索物語、パスカルの無限空間への恐怖、ニュートンの普遍力学、カントのコペルニクス的転回、ラプラスの魔、パースの進化論的宇宙論といった魅力的なトピックとともに、コンパクトかつ深く辿る!
ビッグバン宇宙論や多宇宙論など、物理学の最新成果を踏まえた、哲学の泰斗による「新しい自然哲学」構築の試み。
解説は、『なぜ宇宙は存在するのか』の野村泰紀氏(理論物理学/カリフォルニア大学バークレー校教授)。

[目次]
■講義 自然哲学の行方
第一講 コスモロジーの自立
(われわれの生きる宇宙/…新しい自然哲学の時代のとばぐち/…)
第二講 ケプラーの夢
(伝統的思考法からの独立/…世界初のサイエンス・フィクション/…)
第三講 無限宇宙の永遠の沈黙
(…沈黙する宇宙と人間の孤独/…パスカルの根源性と先駆性)
第四講 時空をめぐる論争
(ニュートン力学が切りひらいた問い/カントによる時空論の総合/…)
第五講 レヴォリューションーー回転か革命か
(世界観の転換/…時空やカテゴリーは固定的か)
第六講 決定論の崩壊
(ラプラスの魔/…非決定論の方へ)
第七講 ビッグバンの方へ
(「人類の偉大な一歩」/…哲学に役割は残されているか/…)
■補講 宇宙の時間、有限か無限か
補講一 有限説と無限説
(カントの「誤り」を超えて/…宇宙の歴史は無限か/…)
補講二 カントのアンチノミー
(アンチノミーが暴くもの/…ゼノンのパラドクスから一九世紀の数学・論理学へ)
補講三 パースの宇宙論
(進化論的宇宙論ーーカオスからコスモスへ/…現実の「外」へと目を向ける方法)
■解説 新しい自然哲学は未解決問題に挑めるか 野村泰紀
■人名索引

目次

■講義 自然哲学の行方
第一講 コスモロジーの自立
(われわれの生きる宇宙/…新しい自然哲学の時代のとばぐち/…)
第二講 ケプラーの夢
(伝統的思考法からの独立/…世界初のサイエンス・フィクション/…)
第三講 無限宇宙の永遠の沈黙
(…沈黙する宇宙と人間の孤独/…パスカルの根源性と先駆性)
第四講 時空をめぐる論争
(ニュートン力学が切りひらいた問い/カントによる時空論の総合/…)
第五講 レヴォリューションーー回転か革命か
(世界観の転換/…時空やカテゴリーは固定的か)
第六講 決定論の崩壊
(ラプラスの魔/…非決定論の方へ)
第七講 ビッグバンの方へ
(「人類の偉大な一歩」/…哲学に役割は残されているか/…)
■補講 宇宙の時間、有限か無限か
補講一 有限説と無限説
(カントの「誤り」を超えて/…宇宙の歴史は無限か/…)
補講二 カントのアンチノミー
(アンチノミーが暴くもの/…ゼノンのパラドクスから一九世紀の数学・論理学へ)
補講三 パースの宇宙論
(進化論的宇宙論ーーカオスからコスモスへ/…現実の「外」へと目を向ける方法)
■解説 新しい自然哲学は未解決問題に挑めるか 野村泰紀
■人名索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

塩崎ツトム

17
ケプラーからデカルト、パスカル、カントへ。天文学や物理学の進歩と平行して、哲学も宇宙の形を思考していて、それは科学的発見と奇妙なリンクを示す。宇宙開闢があったなら、それ以前を含めて、時空は無限か有限か?宇宙は進化するのか?それとも直線的に進むか、回転するのか?決定論は意味があるのか?とにかく難しいが、19世紀末の孤高の天才、チャールズ・パースについて知れたのは収穫。しかしながらプラグマティズムの始祖の一人として語られることはあっても、彼の思想について詳しく解説した書籍はあんまりないようである。2024/12/24

よしくん

7
パースの宇宙論について述べた補講3が突き抜けて最高。『純粋理性批判』の限界突破への挑戦。カテゴリーはどうして現れるのか?カテゴリーは思考の形式にとどまらずある意味で現実に存在しているのでは?カントの設定した理性の限界を越えることが出来るのか?おまけにそれが現代宇宙論と合致してるぞ、そういう事が書いてある。何を読んで考えても結局カントの掌の上なんだよな、とモヤモヤしていた自分には衝撃だった。補講2までは穏便な自然哲学史、とにかく補講3が強烈に難しく且つ面白い。『純理』のその続きを知りたい!って人は是非!2024/04/30

saki

4
空間、時間、宇宙、惑星、生命、人間…等々全てが何なのか考え始めてしまい、この本を読みました。 難しいところもありましたが、読みやすくて面白かったです。他にも色々読んでみようと思います!2024/08/09

解析概論

2
数学、物理学、哲学の予備知識がある程度あることを前提にして7つの講義が行われ、その後、3つの補講で宇宙の時間、有限か無限かを、自然哲学の方法を使って考察する方法を示してもらえます。高度な数学を使って物理的な結果説明を示すことと、自然哲学の手法を使って行う考察を両輪とすることが、理解のストーリーには必要なのだと感じました。2024/04/30

ツッチャン

1
ヒッグス粒子、ダークマター、量子相対論など、天体(宇宙)物理学は、研究分野として花形のひとつだ。一方で、宇宙の哲学となると、すでに物理学にとってかわられた過去の分野という感がある。あまり人気があるとは言えない哲学のなかでも、数学や科学はとりあげられても、宇宙はそれほど積極的に議論されていない。著者が敢えてそこに踏み込むのは、宇宙は決して、数学・物理学だけで描かれるものではないからだ。宇宙を思考するところで、新たな表現と枠組みが生まれてくるはずだ。それこそが哲学の課題だ、と小さく輝く本書は訴えかける。

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