内容説明
近鉄・オリックス合併、史上初のスト、楽天の新規参入、ソフトバンクによるダイエーホークス買収――セ・パ2リーグの枠組みが大きく揺らいだ「史上最大の危機」には、今なお大きな謎が残されている。当事者による生々しい初証言と極秘文書を重ね合わせ、ジグソーパズルを組み立てるように定説を一新する迫真のドキュメント。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
57
あらためて時の経つのが早いと感じます。選手会がストライキを実施し、プロ野球はどうなるのだろうと関心を持ってこのニュースを見ていた記憶はあるけれど、だいぶ印象が違うように感じました。古い体質のまま、改革もせずにあぐらをかいていたプロ野球にとって、この年は大きな変化への一歩だったのだと思います。お荷物と言われたパリーグは、実力も人気もつけています。新規参入した楽天も日本一にまでチーム力を強化してきました。あとは、メジャー流出による空洞化を感じさせないことだと思います。2024/07/03
キタ
22
古田のYouTube観て、そういえばこういった本積読してたようなぁと思って読んだ本。 残念ながら、時系列に淡々と話が進むんでその当時の想いとか考え方とかが中々話が入ってこなかった感じ。 「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」 みたい感じでどなたか書いてくれないかぁ。 この当時の話で、オススメの本があれば、みなさま教えてください。 古田のYouTubeは、選手側の話がよくわかってオススメです。 2024/09/11
KEI
18
近鉄オリ合併騒動、選手会スト、楽天参入、SBのダイエー買収など激動に揺れた2004年プロ野球を追ったドキュメント 選手目線やファン目線で追った物は多々見たことありますが、本書は経営側のオーナー達や運営側の事務局目線で記述されているのが目新しい所と思います。 改めて当時を思い出すとよくあの短期間で、これだけのコトが起きて、何とか収まったのが不思議な感覚になりますね。2024/11/01
hideto
11
2004年、球界再編が連日ニュースに取り上げられていましたが、あまりプロ野球に興味がなく、何か大変なことになってるなと思った程度。今、よくプロ野球の試合を見るようになり、あの頃を振り返りたくなって読み始め。2004年だけで、オリックス・近鉄の合併、ダイエーの身売り、楽天の誕生と特にパ・リーグに激震が走っていたことに今更ながら驚き。これらがなかったら、今頃どうなっていたことか。その一方、劇的な流れながら、物語の展開は淡々としたもの。登場人物がお偉いさんばかりなので仕方ないかもそれませんが。2024/09/12
チェアー
10
ここで明かされたのは、1リーグ制を焚き付けたのは宮内だったということだ。ナベツネは「稀代の悪者」の役を引き受けて、舞台を回した。旧勢力の代表格であったナベツネは宮内に乗せられたように見せながら、自らの権勢を見せつけたということだ。狐と狸の化かし合いのような構図があったのではないか。 2024/07/09