集英社文庫<br> 黄金の刻 小説 服部金太郎

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集英社文庫
黄金の刻 小説 服部金太郎

  • 著者名:楡周平【著】
  • 価格 ¥913(本体¥830)
  • 集英社(2024/04発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087446159

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内容説明

明治七年。十五歳の服部金太郎は、成長著しい東京の洋品問屋「辻屋」の丁稚として働いていた。主人の粂吉は、金太郎の商人としての資質を高く評価し、ゆくゆくは妹の浪子と結婚させ、金太郎を辻屋の一員として迎え入れようとする。だがそんな思いとは裏腹に、金太郎は、高価ゆえに持つ人の限られていた「時計」に目をつける。鉄道網の発達により、今後「正確な時間」を知ることの重要性が高まると見抜いていたのだ。いずれは時計商になりたいという熱い想いを粂吉に伝えるが…。経済小説の名手が史実をもとに描く、世界的時計メーカー「セイコー」創業者の一代記!

目次

プロローグ
第一章
第二章
第三章
第四章
第五章
終章
エピローグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぼっちゃん

53
「SEIKO」の創業者服部金太郎の一代記。金太郎は先見の明を持ち行動力もあるが、そこに商人としての心構えを教えてくれた辻粂吉、工作機械に時計の設計に明るい吉川鶴彦をはじめ多くの人たちの縁に恵まれ、縁を大事にした人だから成功したのだろう。私もSEIKOが好きでGrand Seikoを身に着けているのでこんな風にSEIKOが始まったのだと読んでいて楽しかった。3月30日のドラマも楽しみです。2024/03/17

PEN-F

41
SEIKO創業者「東洋の時計王」服部金太郎の生き様が描かれています。昔から腕時計とか付けないから時計自体にはあまり興味はないが、機械式時計に使用されている精密部品には興味津々。あんなに小さな製品に職人達の高度な技術と魂が込められていると思うと時計が欲しくなったりもする。時間っていうのは万人に等しく同じ長さが与えられるものだが、職人の世界ではそれをどう使うかで腕に差が出てくるものなんだな。カメラも時計もデジタルが席巻して久しいが、本当に良いものは時代を超えて愛され続けていくのですね。2024/03/06

どぶねずみ

30
セーコー創始者が、15歳の丁稚から実業家に成り上がった話。たった一人の努力だけでは成し得なかったことがじっくりと堪能できる。仕事に必要なことは個人の努力以外に運や人徳も必要だが、運も人柄次第で右にも左にも傾いてくる。15歳の丁稚でも先見の明あり、ただ目先のことだけに限らず世界情勢も鑑みてしっかりと考えられる力があり、天災までも悪運と思わずポジティブに考えて力を蓄えていったことなど、一つ一つを丁寧に考えて実行していく人柄にはとても感動した。こんな人と一緒に仕事してみたかったなぁ。2024/08/19

ゆずぽん

24
セイコーの創始者、服部金太郎の自伝的小説。テレビドラマを見て、原作を読んでみたいと手にした本。丁稚として働いた2年の間に自分の進むべき道を決め、邁進していく。出会った人との縁、先を見る目、時の運など全てを味方につけ、誠意と信頼で大きくなった服部セイコー。明治大正昭和の時代にこのように生きた人が居たのかと、改めてすごいなぁと思う。ドラマに違わず、とても良い読書でした。余談ですが、娘の二十歳のお祝いにグランドセイコーを選んだ私の目も間違い無かったと自賛しちゃった2024/06/08

のりべん

14
ドラマ放送前に滑り込みで読了。SEIKO創業者、服部金太郎の生涯を描いた本作。商才ももちろんあるんだろうけど、それ以前に人に対する誠実さや、努力を怠らない姿勢を金太郎が常に持っていたからこそ、一代で時計業を大きく成長させたんだろうなと感じた。 周囲に金太郎を裏切ったりするような輩が登場せず、そこが話として綺麗過ぎかなとも感じたが、金太郎の人柄が良いゆえに、同じように良い人たちに恵まれたんだろうな。 商売をやる上で大事な考えや言葉も多く出てきたので、また再読するだろう。 今日放送のドラマも期待。2024/03/30

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