集英社新書<br> 自壊する欧米 ガザ危機が問うダブルスタンダード

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集英社新書
自壊する欧米 ガザ危機が問うダブルスタンダード

  • ISBN:9784087213119

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内容説明

中東、欧州移民社会研究の第一人者と新進気鋭のアメリカ政治学者が警告!
ガザのジェノサイドを黙殺するリベラルの欺瞞が世界のモラルを破壊する。

もう、殺すな!


◆内容◆
2023年10月7日、パレスチナ・ガザのイスラム主義勢力ハマスが、占領を強いるイスラエルに対して大規模な攻撃を行った。
イスラエルは直ちに反撃を開始。
しかし、その「自衛」の攻撃は一般市民を巻き込むジェノサイド(大量虐殺)となり、女性、子供を問わない数万の犠牲を生み出している。
「自由・平等・博愛」そして人権を謳(うた)いながら、イスラエルへの支援をやめず、民族浄化を黙認し、イスラエル批判を封じる欧米のダブルスタンダードを、中東、欧州移民社会の研究者とアメリカ政治、外交の専門家が告発。
世界秩序の行方とあるべき日本の立ち位置について議論する。

◆目次◆
序 章 イスラエル・ハマス戦争という世界の亀裂 内藤正典
第1章 対談 欧米のダブルスタンダードを考える
第2章 対談 世界秩序の行方
終 章 リベラルが崩壊する時代のモラル・コンパスを求めて 三牧聖子

◆主な内容◆
・パレスチナ問題での暴力の応酬と「テロ」
・ガザから世界に暴力の連鎖を広げてはならない
・ダブルスタンダードがリスクを拡大する
・戦争を後押しするホワイト・フェミニズム
・反ジェノサイドが「反ユダヤ」にされる欧米の現状
・アメリカとイスラエルの共犯関係
・ドイツは反ユダヤ主義を克服できたか
・「パレスチナに自由を」と言ったグレタさんに起きたこと
・反ユダヤ主義の変奏としての反イスラム主義
・民主主義のための殺戮の歴史を直視できない欧米の問題
・バイデンとシオニズム
・トランプとバイデン
・欧米がなぜか不問に付すイスラエルの核問題
・誰がイスラエルの戦争犯罪を止められるのか?
・「人殺しをしない」を民主主義の指標に

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

78
同志社大学の中東(トルコ)専門家とアメリカ政治・外交専門家の対談を含む、ガザ問題に対する欧米(そして日本)の姿勢を厳しく問い直す書。特に三牧聖子氏の論考は初めて読んだが、アメリカの状況を冷静に分析しながら、そのフェミニズムやSDGsの欺瞞性・アメリカZ世代の動きまで視野に入れたもので、示唆に富んだものだ。最終章だけでも読む価値は十分ある。内藤氏もトルコ研究の過程でヨーロッパ・特にドイツについて詳しく、両者とも10・7のハマスのテロを否定しつつ、現在のイスラエルの行為とそれを支持する欧米を強く批判している。2024/05/19

はるき

13
 中東の問題はつまり、欧米の二枚舌が全ての始まり。それすら忘れたかのような振る舞いに、理性を失くした言論統制に寒気すらする。2024/05/19

どら猫さとっち

6
ロシアによるウクライナ侵略に続き、パレスチナのガザ地区でも戦火が広がった。そして、一般市民を巻き込み、子どもまで犠牲者を出すというジェノサイドに進展。もう戦争はやめろ、もうこれ以上殺すな!でも、どうすればいいのか。中東・欧州移民研究者とアメリカ政治研究者による、二人の同志社大学の教員による対話が実現した。今私たちは、特に政治家は、この対談を聴くことが喫緊の課題ではないだろうか。2024/05/06

どさんこ

6
明らかなジェノサイドであるにも関わらず、何故欧米はイスラエルを支援するのか?そんな疑問に対する答えを知りたくて本書を読んだ。しかし、欧米は理不尽な理屈をこねているだけで、欧米にどんな背景があろうとも、イスラエルの建国当初から続いているパレスチナ侵略には正当性が見出せない。また、中立的立場に立てるにもかかわらず、アメリカを介してイスラエルびいきを続ける日本政府の姿勢にも腹が立つ❗️2024/04/19

チェアー

5
内容が濃くて、読み応えがあり、読むのに時間がかかった。 欧米(特にアメリカ)の強いイスラエル支援、彼らの民主主義観の欺瞞が克明に描かれ、弾劾されていた。 また、その動きに抗する人々の姿も指摘されていた。 イスラエルを無条件で支援する思想は、もはや思想ではなく、信仰の領域なのかもしれない。 2024/05/28

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