カラ売り屋、日本上陸

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カラ売り屋、日本上陸

  • ISBN:9784041097717

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内容説明

「その会社、嘘くさくねえか?」ニューヨークのカラ売り専業ファンドが日本企業の闇を暴く!

ニューヨークのカラ売り専業ファンド、パンゲア&カンパニーは、傘下のMS法人を使って病院買収に邁進する巨大医療グループ、架空売上げの疑いがあるシロアリ駆除会社、タックス・ヘイブンを悪用して怪しい絵画取引を行う総合商社絵画部とそれぞれ対決。窮地に追い込まれた相手は、何とか株価を吊り上げ、パンゲアを叩きつぶそうと画策するが――。金融市場に蠢く男たちの息詰まる攻防戦の果てに見えた日本経済の病巣とは!?

【著者】
黒木亮
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資をめぐる攻防を描いた『トップ・レフト』で作家デビュー。主な作品に『巨大投資銀行』『メイク・バンカブル!』『地球行商人』など。早稲田大学時代は箱根駅伝に2度出場し、『冬の喝采』で自身の競技生活を描いた。1988年から英国ロンドン在住。

目次

病院買収王、シロアリ屋、商社絵画部

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

170
黒木 亮は、新作中心に読んでいる作家です。外資系カラ売り屋が主人公の連作中編集でした。オススメは、今も昔も胡散臭い絵画ビジネスを描いた『商社絵画部』です。 https://maonline.jp/articles/book1222020/12/17

KAZOO

104
黒木さんの小説は最近ご無沙汰していて久しぶりでした。この中には3つの話が収められていて、全国規模の病院グループ、シロアリ駆除会社、商社の絵画部がそれぞれ標的になっります。やはり元銀行員ということでの経験が役に立っているような感じです。いつもながら最後に用語の解説があるので助けとなっています。2021/11/08

うののささら

74
黒木亮はマスゴミが書く嘘800と違ってリアリティがあるな。投機で財を成す、空売りファンドの話。収益構造がいびつな会社を見つけ、売り推奨レポートを配信して株価をさげてもうける。マスゴミがやるありもしないことを報道して既成事実にしてしまうあれかと思ったがちょっと違った。証券の話に時事ネタをからめて楽しく読めました。2020/12/02

R

50
空売りを生業にするファンドの男たちとその案件を描いた経済喜劇(?)でした。主人公たちも、ターゲットたちも、どちらにも肩入れしたくない、なんとも嫌な業界だなと思う話で、お金に群がり歪な経済活動を行う輩の姿を見ることができた。医療業界、粉飾決算、パナマ文書とあれこれの経済トピックを扱っているので、そういった業界の黒い話が読めるようで面白かった。結局儲けてる奴は悪い人しかいないんじゃないかと思ってしまうような内容だった。2021/04/26

Kiyoshi Utsugi

38
黒木亮といえば、早稲田大学時代は競走部で瀬古利彦と同時期に箱根駅伝を走った方。 ・病院買収王 ・シロアリ屋 ・商社絵画部 の3篇が収録されています。どれもカラ売り屋であるバンゲア&カンパニー(架空の会社)のパートナーである北川靖を主人公とするもの。 そのカラ売り屋に狙われるのは、病院買収王であったり、シロアリ屋であったり、商社絵画部であったりします。 米国からカラ売り屋が日本にやってきて、好き放題稼ぎまくるというもの。ただ、話の途中では赤字になりかけることもあるので、手に汗握る展開にはなっています。2022/07/28

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