歴史文化ライブラリー 534<br> 軍港都市の一五〇年 - 横須賀・呉・佐世保・舞鶴

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歴史文化ライブラリー 534
軍港都市の一五〇年 - 横須賀・呉・佐世保・舞鶴

  • 著者名:上杉和央
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • 吉川弘文館(2024/03発売)
  • ポイント 19pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784642059343

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内容説明

近代海軍が拠点を置いたことで誕生した軍港都市。そこにはどのような都市が形成され、いかなる人びとが集まり、どんな町として表現されたのか。かつて鎮守府・海軍工廠が設置された旧軍港四市の市街地に重点を置き、人口・戸数の変遷や人びとの営み、交通や観光、戦後のまちづくりなどを描く。平和産業都市への生まれ変わりを見通した軍港都市史。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

86
近代海軍が拠点を置いた四つの軍港都市の起源と歴史について。明治19年の海軍条例により国内を五海軍区に分け鎮守府を置くことが決められた。既に幕府は自前の艦船建造を目指して横須賀に製鉄所建設を始めていた。これが後に海軍工廠となり、横須賀鎮守府設置に繋がった。その後、第二呉、第三佐世保、第四舞鶴と設置された。第五は格下の大湊要港部となった。各鎮守府には海軍工廠が併設された。戦後、海軍は解体され、これら軍港都市は平和産業港湾都市への転換を図るも、海上自衛隊設立とともに軍港機能は維持され断絶と連続の共存となった。2022/02/13

崩紫サロメ

25
横須賀・呉・佐世保・舞鶴。近代海軍が拠点を置いたことによって生まれた軍港都市。これらは敗戦によって物理的にだけではなく、海軍と工廠という都市を存続させる基盤を失い、「平和産業港湾都市」への転換(=海軍との決別)をはかったが、朝鮮戦争の勃発、自衛隊の設置により、海上自衛隊の拠点としとして、結局のところ海軍鎮守府を継承する形となる。また、21世紀に入り、「海軍グルメ」や赤レンガ等、海軍の表層的な消費も加速し、軍港都市が海軍をどのように位置づけるのか、難しいところである。2022/03/06

アメヲトコ

14
21年10月刊。海軍鎮守府の置かれた四都市のうち、とくに横須賀・呉・舞鶴を取り上げ(佐世保は副題にはありますがほとんど出てこないので注意)、軍港の成立から都市社会のありよう、戦後への連続と不連続、さらには現代の観光や「艦これ」までを通観します。戦後しばらくは海軍という過去をタブー視していたのに対し、近年のコンテンツ消費では無邪気に海軍イメージが使われるのは平和の証拠か過去の忘却か。しかしここでも出てくる「日本遺産」のどうしようもなさよ。2021/10/25

スプリント

10
軍港都市の今昔です。 馴染みがあるのは横須賀だけですが 成り立ちと戦後の復興、脱軍港都市の取り組みなど興味を惹かれる内容でした。2021/11/06

てくてく

7
軍港都市として発展した横須賀・呉・佐世保・舞鶴の景観史。軍港都市を描いた吉田初三郎が描いたものと描かなかったものを検討することで軍による検閲の可能性を指摘したくだりと、海軍解体と戦後の軍港都市の関係(断絶と連続)、そして町おこしとの関連で海軍のストーリーを使うようになったのが比較的新しい(それまではタブー)ことの指摘などが興味深かった。2022/03/01

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