SPA!コミックス<br> ゴーマニズム宣言SPECIAL 日本人論

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SPA!コミックス
ゴーマニズム宣言SPECIAL 日本人論

  • 著者名:小林よしのり
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 扶桑社(2024/03発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784594097141

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内容説明

イギリス公共放送BBCが制作したドキュメンタリー番組『J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル』をきっかけに動き出した故・ジャニー喜多川氏による過去の性加害問題。長年、日本のメディアにおいて「最大のタブー」とされてきたこの問題は、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」をはじめとする“被害者”の告発も相次ぎ、ついには国連人権理事会が聞き取り調査に乗り出すまでに発展した。

「外圧」によってパンドラの匣がこじあけられた結果、日本のエンターテインメント業界の礎を築いたジャニーズ事務所は解体を余儀なくされ、昭和から平成、令和にいたるジャニー喜多川氏が積み上げてきた功績はすべて葬り去られた。

しかしながら、このヒステリックなまでの追放劇は、果たして正しい“解”だったと言えるのか……? 

今回起きた一連の騒動は、「人権」を盾に品行方正な振る舞いを押し付けるキリスト教的価値観が生んだ「キャンセル・カルチャー」に他ならない。

もともとアメリカで2010年代に顕著な動きとして現れたキャンセル・カルチャーは、著名人による過去の不適切な言動や企業・団体の特定の行動がいったん問題視されると、SNSを中心に激しいバッシングの嵐が吹き荒れ、ついにはボイコットや不買運動に発展するなど、表舞台から徹底的に排除するムーブメントのことをいう。

ただ残念ながら、すでに日本においてもこのカルチャーは根付きつつある。 

東京2020オリンピックのとき、開会式に楽曲提供していたミュージシャンや閉会式を担当していた演出家らの数十年前の発言が次々に槍玉にあげられたのを覚えている人も多いのではないか。直近でも、ダウンタウンの松本人志氏が過去の行いについて週刊誌メディアに断罪されているが、古来、日本人はもっと寛容だったのではないか? 

特に芸能の分野では「陰間茶屋」と呼ばれる「男色文化」を育んできた歴史もある。一神教によってできあがった欧米の価値観は決してグローバルスタンダードではないのだ。

今回、『ゴーマニズム宣言SPECIAL 天皇論』(小学館=2009年6月)や『同 愛子天皇論』(扶桑社=2023年6月)など、30年以上にわたって日本の史実に深く切り込んできた漫画家・小林よしのりが、ジャニーズ問題をとば口に日本の芸能文化を紐解き、日本人のルーツを探る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Carlyuke

27
改めて読んだ。小林よしのりは面白い。人が言わない真実を描くのがとても上手で本質を捉えていると感じる。 日本人は日本人の価値観があって, そこを言っているのだが, ジャニーズの件では山本七平が言うような「空気」が醸成されていることを指摘している。小林がそれに「水」をさしているのにそこは届かないようだ。 過去の出来事と価値観を外圧的な価値観で断罪していることを上手く表現している。 ワシントンやジェファーソンの例も優れていて説得力がある。2025/07/07

belalugosi6997

19
のっけから度肝を抜かれた。世俗的には平成の名著「日本人のタブー」以来の衝撃である。ただ「男色系」はちょっと遠慮願いたい。維新以前は混浴が主流なのは聴いていたが、ここまでOPENなの?と疑った。自分が世界標準に毒されているのを恥じた。そして言われてみればジャニーさんは刑事告訴は一度もされてないにも関わらず毛沢東やスターリン等の史上最悪の指導者として扱われている。外圧に弱い日本世論の典型例として後世に語り継がれるだろう。2025/05/25

Carlyuke

16
以前読んだようだが登録していなかったよう。2025/07/07

カツ

15
ジャニーズ騒動を軸にキャンセルカルチャーから見た日本人の本質に迫る。そもそも男色文化の土壌のある日本と男色を罪とするキリスト教文化圏では人権に対する考え方が違うのだ。出世や金銭の見返りがある場合は被害者と言えるのか?この本によって「被害者の会」の化けの皮が剥がれた以上、本当の被害者などいるのかと思ってしまう。何の検証もせずに発言を垂れ流しにするマスコミも酷い。いろいろと勉強になる本でした。やっぱりよしりんは凄い。2024/04/24

えすてい

15
確かに日本には独自に発展してきた男色の文化があったし、歌舞伎や日本舞踊といった芸能での女形・寺や神社の祭の稚児などもあるのは紛れもない話である。一方でそういう文化があるからジャニーズ抹殺イコールキリスト教文化に毒されたキャンセルカルチャーと断じるのには違和感でもある。長年メディアが大した事ないと黙殺し、スポンサーやお偉方に忖度し公然の秘密であり触れることはタブーとされてきたが、だからといって一方的にキリスト教文化イコール悪・日本伝統文化無謬だから「無罪」のような論調には、終始違和感を禁じ得なかった。2024/04/08

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