宝島社文庫<br> 名探偵のままでいて

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宝島社文庫
名探偵のままでいて

  • 著者名:小西マサテル【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 宝島社(2024/04発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784299052988

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内容説明

シリーズ累計20万部突破
第21回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作

「密室殺人」「人間消失」「幽霊騒動」…
孫娘の持ち込むさまざまな謎を「認知症の祖父」が鮮やかに解き明かす!


ミステリーの扉の先には、わくわくする謎と、
個性的な登場人物たちの愛が詰まっていました。
主人公の楓は私と同じ27歳。
物知りで優しくて大好きだったおじいちゃんに
会いたくなって胸がいっぱいになりました。
――井桁弘恵さん(モデル・女優)


(あらすじ)
かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は現在、幻視や記憶障害といった症状が現れるレビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしていた。しかし、孫娘の楓が身の回りで生じた謎について話して聞かせると、祖父の知性は生き生きと働きを取り戻す。そんな祖父のもとへ相談を持ち込む楓だったが、やがて自らの人生に関わる重大な事件が……。古典作品が彩る安楽椅子探偵ミステリー!

【著者について】
小西マサテル
1965年生まれ。香川県高松市出身、東京都在住。明治大学在学中より放送作家として活躍。現在、『ナインティナインのオールナイトニッポン』『徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー』『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン.TV@J:COM』『明石家さんま オールニッポン お願い!リクエスト』や単独ライブ『南原清隆のつれづれ発表会』などのメイン構成を担当。
本作で第21回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞。他の著書に『名探偵じゃなくても』(宝島社)など。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

昼寝ねこ

161
第21回このミス大賞受賞作。レビー小体型認知症の祖父が謎解きをするという究極の安楽椅子探偵談。事件を持ち込むのは孫娘の楓。連作短編形式になっていて序盤は穏やかな日常の謎解きだったのだが、終盤でストーカーの影がチラつくあたりからはハードな色合いを帯びてくる。ラストの祖父と真犯人との対決シーンにはハラハラした。そして祖父と孫娘の家族の壮絶な過去に涙した。途中に挟まる古典ミステリーの蘊蓄はミステリーファンなら楽しい。サイドストーリーで孫娘の楓の恋愛模様も気になるところなので続編も読みたいと思う。2025/05/15

しんたろー

135
小西マサテルさん初読み。話題作を遅ればせながら手に取った....大賞受賞作というのも納得で、著者が文章を綴る放送作家とは言え、小説のデビュー作で完成度の高いエンタメに仕上げているのも称賛できる。主人公の小学校教師・楓と祖父のやり取りが中心の連作短編集は、人情とミステリが程よいバランスで描かれていて、昨今の傾向であるグロいシーンもないので気が弱い人でも安心して読めるだろう。数々の名作を紹介するなどして、ミステリ愛が感じられるのも好感。『このミス』とは相性が良くないが、本作は気に入ったし、続編も読みたい♬🎶2024/09/03

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

82
(2024-106)安楽椅子探偵物の連鎖短編集。安楽椅子探偵というとミス・マープルのように高齢者が多いのだが、このミステリーも探偵役は小学校の元校長。ちょっと異なるのはレビー小体認知症を患っている設定。孫娘の楓が持ち込む謎を正に推理だけで解き明かす。三話目「プールの人間消失」のように、同じ手がかりからハッピーエンドにもバッドエンドにも全く異なる物語が推理できるのも面白い。「9マイルは遠すぎる」は既読だが、ここで紹介されている作品は未読の物も多いので読みたくなった。★★★★2024/08/06

鍵ちゃん

74
かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は現在、幻視や記憶障害といった症状が現れるレビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしていた。しかし、孫娘の楓が身の回りで生じた謎について話して聞かせると、祖父の知性は生き生きと働きを取り戻す。そんな祖父のもとほ相談を持ち込む楓だったが、やがて自らの人生に関わる重大な事件が。とにかく祖父が凄い。認知症はわざとしているのではと感じる。事情を話しただけで推理が冴え渡る。でも話の中の雰囲気がなんだか爽やかに感じるのはなぜだろう。2025/04/12

nemuro

67
『つめ』(山本甲士)に続く“しりとり読書”126冊目。「第21回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作」。このミス受賞作って案外読んでないなぁと思いつつ本年5月「旭川冨貴堂書店豊岡店」にて購入。「小学校教師の孫娘・楓が謎を持ち込み、元校長の祖父が名推理を披露する連作集・全6話」。かなり骨太な安楽椅子探偵ものを感じていたら瀧井朝世氏の「解説」に「実は本作、鮎川哲也賞に応募した原稿を大幅に改稿」とあって、どうりで。キャラクターも展開も実に魅力的で文句なし。先日、図書館の書架で続編(単行本)を確認済みで愉しみ。2024/12/20

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