内容説明
中国では改革開放によって新聞の商業化が進んだのに、商業紙は中国共産党を批判するのではなく、支持し続けている。本書は主管・主ハン単位制度という政策に着目することで、中国共産党による新聞管理のメカニズムを明らかにし、権威主義国における市場と権力の結び付きをも浮かび上がらせる。
目次
はしがき
用語の説明
序章 「党がメディアを管理する原則」の虚実
1 本書の目的と問題意識
2 先行研究が論じてきたこと
3 本書のアプローチと独自性
4 分析対象と手法
5 本書の位置づけと意義
6 本書の構成
第1章 中国のマス・コミュニケーションを研究する視点
1 非民主主義国家を対象にした研究
2 コミュニケーションの批判的政治経済学
3 本書の分析枠組み―制度を通じた資源の配分による統制
第2章 商業化が党の新聞管理に与えた変化
1 民間資本の排除と党の管理への一元化
2 行政管理の復活とメディア・グループ化
3 17号文献の制定による資本政策の転換
4 新聞の所有者は誰か
第3章 主管・主弁単位制度の形成過程と構造
1 管理主体の明確化(1950年代)
2 制度の法規化(1980年代から2000年まで)
3 制度の維持と非公有資本の包摂(2001年から)
4 70年間にわたる制度の発展
第4章 『新民晩報』にみる党と新聞のパトロン・クライアント関係
1 上海『新民報』に対する国有資本の投入と党への従属
2 『新民晩報』の自立とその制限
3 上海報業集団におけるパトロン・クライアント関係
4 党と新聞の関係を決定づける主管・主弁単位制度
第5章 『新京報』にみる主管・主弁単位の影響
1 自己検閲とは何か
2 フレーミング論と操作仮説の導出
3 『新京報』『南方都市報』の汚職報道に対する量的テキスト分析
4 報道フレームの変化に対する重回帰分析
5 『新京報』は何を報じなかったか
第6章 『新民晩報』自立化の検証
1 新聞のクレジットを用いた内容分析
2 1946年から2016年までのクレジットの変化
3 二元的な報道体制―党の宣伝と娯楽化
終章 党の支配を正統化する商業紙
1 分析結果のまとめ
2 党の支配を正統化するメカニズム
3 本書の限界と今後の研究課題
補遺1 出版単位の主弁単位と主管単位の職責に関する暫定規定
補遺2 量的テキスト分析の手続き詳細
補遺3 第6章データ詳細
あとがき
引用・参照文献
事項索引
人名索引
感想・レビュー
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