内容説明
コロナ禍における学校の休校や行動制限、ICT環境の変化は、子どもたちの生活や学び、保護者の子育てや教育的働きかけにどのようなインパクトをもたらしたのか。2015年度から2021年度までの継続的なパネル調査により実態をとらえ、今後のよりよい子育て・教育のあり方を検討するための情報を提供する。教育関係者の必読書。
目次
はしがき
第I部 経年比較にみる子どもの学びと育ちの変化
第1章 親子パネル調査のねらいと設計[木村治生]
1.はじめに
2.「子どもの生活と学び」研究プロジェクトとは
3.調査の全体設計
4.各調査の実施概要
5.経年変化の背景
6.おわりに──本書の構成
第2章 親子パネル調査(Wave 1~7)の回収状況とサンプル脱落[岡部悟志]
1.はじめに
2.各調査回における回収状況の推移
3.初回(Wave 1)回答者を起点としたサンプル脱落の状況
4.まとめ
第3章 子どもたちの生活の様子,人間関係の実態──2015年度から21年度の経年変化を追う[木村治生・松本留奈]
1.本章の目的
2.子どもの生活・人間関係に関する主な項目
3.主な項目の結果〈1〉──子どもの生活実態の変化
4.主な項目の結果〈2〉──子どもの人間関係の変化
5.まとめと研究上の課題
第4章 学習行動・意識の変化と学校デジタル機器利用[大野志郎]
1.子どもたちの学習環境の変化
2.学校での学習状況
3.学習意欲
4.子どもの学習方法
5.学習の得意意識
6.学校用デジタル機器の利用
7.デジタル機器の学習効果
8.まとめ──子どもの学習行動の変化
第5章 保護者の子育て環境,意識・行動の変化──2015年度から21年度の経年変化を追う[松本留奈・木村治生]
1.本章の目的
2.「ベースサーベイ(保護者調査)」の主な項目
3.調査対象者の属性
4.主な項目の結果
5.まとめと研究上の課題
第6章 卒業時サーベイ(高3生調査)にみる進路選択の変化[佐藤昭宏]
1.本章の目的
2.調査項目
3.主な結果──2017年度・21年度「卒業時サーベイ」の経年比較
4.結論
第7章 コロナ禍は子どもの生活と学びになにをもたらしたのか[耳塚寛明]
1.問題
2.格差への注目
3.データ
4.休校と生活時間
5.休校による学びの格差
6.学校をプラットホームとした支援を
7.おわりに──デジタル・デバイドの克服を
第8章 コロナ禍は学校の意味をどう変えたか[松下佳代]
1.学歴獲得の場としての意味の低下
2.学校の多様な機能
3.教育のデジタル・トランスフォーメーション?
4.子どもたちのレジリエンス
第II部 子どもの成長(変化)に影響を与える要因の分析
第9章 小中高校生の読書行動の7年間の縦断的変化とコロナ禍による影響の検討[秋田喜代美・濱田秀行]
1.本章の問題意識と目的
2.研究の方法
3.子どもの読書時間の縦断的変化
4.読書時間に小学校入学前の読み聞かせはどのような効果をもつのか?
5.全体考察と今後の課題
第10章 小学校から中学校への移行にともなう学校適応の変化──中1ギャップ/中1ジャンプの規定要因[須藤康介]
1.本章の目的
2.学年別の学校適応
3.分析に用いるサンプル
4.中1ギャップ/中1ジャンプの割合
5.中1ギャップ/中1ジャンプの規定要因
6.中1ギャップ/中1ジャンプと成績変化の関連
7.結論──小中移行から見えてくるもの
第11章 家庭学習の問題再考──親子の会話頻度・動機づけ・学習方略の関連に着目して[小野田亮介]
1.問題意識
2.コロナ禍で浮かび上がった家庭学習の諸問題
ほか
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