内容説明
「情けない人生でした」――器用に生きていた後輩の死、海で溺死した父……
岸本佐知子さん、能町みね子さん推薦!忘れられない喪失の記憶を炙り出すエッセイ集。岩井秀人さんとの特別対談収録。
「面白くて途中で読むのをやめられない。前田さんの文章には、読む人を前へ前へと駆り立てる不思議なエンジンがある。」
(岸本佐知子)
「死なれちゃった時は、まえさんみたいにたくさん話したほうがいい、って思う。マヌケなことや、細かいことまで、なにもかも。」
(能町みね子)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
144
人の数だけ死はあり、人の数だけその死の受け止め方もある。死は平等だけれども、その過程はそれこそ千差万別。諸行無常。『情けない人生でした。』くぅ・・まだ分らないじゃないかと思っても、それは本人じゃないから言える言葉だ。書いて心が整理出来たり、話すことで気持ちが落ち着いたりもするよね。確かなことは時間が必要だってことだ。それもまた生きてるからこそ・・そんな読後感。2024/06/18
machi☺︎︎゛
108
作者の身近な人や家族が亡くなった経験をノンフィクションにまとめた一冊。事故死や自殺も含めこんなに多くの人が周りで亡くなりそれを毎回見送ってきた作者さんの辛さもすごく伝わった。タイトル通りで死なれちゃったあとで、色々後悔ややり切れなさがあるけど残された方はそれでも生きていかなければならない。人が亡くなる話ばかりだから明るい気持ちにはなれないけど、何か頑張って生きようと思えた一冊。2024/07/22
fwhd8325
85
著者前田勝弘さんは、私より一世代以上若い。繊細な方が周りに多くいらしたのかなと想像もします。生きている時に…と後悔することもあるだろうけれど、この著書はすべてが湿っぽいものではなく、むしろタイトル通り、死なれちゃったあとでの思いを自身で消化するかのように感じます。それは辛いことだと思います。軸になる後輩Dさんのこと、Dさんのご家族。それは強い生命力を与えてくれるようにも感じます。雨宮さんへの思いは少し辛い。2024/09/08
ケンイチミズバ
81
ウクライナやパレスチナの状況を動画で見ているからかも知れない。事故死も自殺も含め日常の死を見たような気がした。死んだ人への責任については考えさせられる部分もあった。パニック状態の女性に責任を感じ過ぎてはならないと説得した元カレの両親の正しい判断。当たり前だけど正しい。転落した女性を見ていた警備員、おそらく無責任なアルバイトのありゃ助からんなと口にした態度の酷さ、救助隊を呼ぶ必要があったのに救急車しか呼ばなかった昭和のいい加減さ。事故死した父親の預金残高3万円の呆れ。身近な死がルポ的にまとめられている。2024/04/09
nonpono
80
Twitterで話題にしていたので。まず、題名がすごい。年を重ねれば重ねるほどに結婚式よりお葬式に参列することが増えた。生き様、裏表の死に様。覚えていることが、故人について語ることが供養なのか。最近、弟の奥さんの父上の孤独死があった。最後に自分にかかってきた電話に出れずに弟は悔やんでいた。喪失感、後悔、寂しさ、無力感。死が教えてくれるもの、もたらすもの。20代、2つの棺が並ぶお葬式に参列したわたし。その1つの棺の享年を越えたとき、自分は何をしているんだろうと思った。自分に対して静かに語るような良書でした。2024/07/05
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