内容説明
無限軌道車によるベイルート-北京間の走破に成功。窓外の原始的な風景と内乱で緊迫する中国奥地の表情を迫真の筆緻で描き、シトロエン隊の名を高めた名著。ナビゲーション:山田周生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
22
中国は内戦中で、蒋介石のいる時代だ。探検隊は2隊に分かれ、ベイルートから旅立つパミール隊と、北京から出発する中国隊が、新彊省で合流することになった。ところがこれがケチのつき始め。中国隊は次から次へと困難に見舞われる。探検隊は、メインも出資元もフランスなのに、なぜか“中仏”と冠される。また、来るといっていた博士がなかなか来ない。来たと思えば博士というのは真っ赤な嘘で、政府が送り込んだスパイだったりするため敵対する側に疑われる。二十世紀なのでさすがに通信手段はあるが、相手も傍受できるので、うかつに使えない。2023/12/23
どろだんご
1
自動車による探検というのも異色だし、聞いたこともない話だったので、そこに興味を持ち購入。意外と読みにくかった。その理由の一つは、クルーが多いもののそれぞれの役割がどうしても頭に定着しなかった点。登場人物一覧でも載せてくれるとありがたかった。二つ目は物語の多くが中国での政治的駆け引きに割かれていることで、純粋な探検とも言えなかった点である。でもそれはそれで当時の中国の状況、中国の闇の部分の理解の助けにはなった。三つ目は翻訳が古めかしいこと。新訳ではなくて1970年代の翻訳の復刊だと後で知って合点がいった。2024/09/13
tokumei17794691
0
・「よくやろうとして、よくできたな」。読了後の感想はこれに尽きる。本隊と中国班はよく合流できたものだ。本隊はカラコルム山脈を自動車をばらして、人やヤクの背に乗せて越え、中国班は内戦中で、抑留から何とかか抜け出し、砂漠を越えた。・19世紀末‐20世紀半ばまでの、中国新疆・甘粛の探検記はいくつか読んだ。他の探検記は情勢が比較的安定していたのか、本書ほど中国側と対立した感じはなかった。また、「文明の傲慢」が他の探検記よりも鼻につく感じがあった。・ベイルートーキルギット間の記録も、現代では旅行が困難なので、貴重。2024/09/02
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