角川ホラー文庫<br> 極楽に至る忌門

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角川ホラー文庫
極楽に至る忌門

  • 著者名:芦花公園【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • KADOKAWA(2024/03発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041143254

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内容説明

四国の山奥にある小さな村。そこには奇妙な仏像があり、大切に祀られていた。帰省する友人・匠に付き添い、東京から村を訪れた隼人は、村人たちの冷たい空気に違和感を抱く。優しく出迎えてくれた匠の祖母の心づくしの料理が並ぶなごやかな夕食の最中、「仏を近づけた」という祖母の言葉を聞いた瞬間、匠は顔色を変える。その夜、匠は失踪し、隼人は立て続けに奇妙なことに巻き込まれていくが――。東京での就職を機に村を出て、親族の死をきっかけに戻ってきた女性が知った戦慄の真実。夏休みに祖父の家にやってきた少年が遭遇した恐るべき怪異。昭和、平成、令和と3つの時代の連作中篇を通して、最強の拝み屋・物部斉清ですら止められなかった、恐ろしい土地の因縁と意外な怪異の正体が浮き彫りになっていく……。ホラー文庫30周年記念、書き下ろし作品。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yukaring

88
極楽に至るための門に供えなければならない3つの捧げ物とは?連綿と続く儀式と土地に巣くう怪異。芦花公園さんらしいおぞましさ満点の因習ホラー。友人と共に山奥の村にやって来た隼人が巻き込まれる不可解な事件と友人の失踪。村に祀られた石仏の悪夢に魅いられていく彼の運命とは「頷き仏」親族の死から村に戻ってきた女性が母親の日記から知る猿神信仰と戦慄の真実「泣き仏」夏休みに祖父の家を訪れた少年と親族達に襲いかかる絶望「笑い仏」など最強の拝み屋でも祓うことができない怪異。人の心の深淵に忍び寄るような恐怖にゾクッとする1冊。2024/04/17

眠る山猫屋

80
青山くんやルミさんは出てこないよ~。ある意味真っ当な民俗学的なホラー、限定(隔離)された土地の因習の歪み、都会と田舎の人間関係の軋轢が渾然一体となってイヤミスな怪異感を助長していく。友人に誘われて田舎に行ったら友人は失踪するは唯一の家人であるお祖母ちゃんは死ぬはと、踏んだり蹴ったりな第一話の主人公。村八分な他人の家で怪異に襲われるって、早よ逃げにゃ。悪夢と近づく怪異の厭さったら、もう・・・。連作形式だが、続く主人公たちもある意味自業自得だったりで、共感は薄いけれど、それにしたって(続く)2024/03/25

キナコ

68
同作者の作品に出てくる祓い屋がメイン?の外伝もの。この一冊だけでも読める。とある田舎にある仏を中心とした民俗学のようなホラー。正直田舎の悪いイメージが多く書かれていたが、実際に田舎に住む者としては納得する描写が多いのも事実。 ヒトコワかと思いきや、後半にかけてのホラー展開が怖すぎる。人の身勝手さ、想いと妄執の結果。またシリーズ読み直したくなった。2024/09/07

★Masako★

62
★★★★☆ シリーズの番外編とも言うべき作品か? 実家に帰省する友人に誘われて、四国の山奥の小さな村を訪れた隼人。住民たちの異様な雰囲気、"頷き仏を近づけた”という友人の祖母の言葉を聞いた後突然失踪した友人、そして祖母の死。一体何が起きているのか? 気になって読む手が止まらない。村の歪んだ因習、謎の童歌、異界のものと三つの捧げ物…なんておぞましく悲しいんだろう。最後の章にあの拝み屋・物部斉清が登場するが、彼をもってしてもどうにもならない。カクヨムにスピンオフ作品があるとのことなので、読んでみたい。2024/03/31

ポチ

50
どよよ〜んとまとわりつくような重い空気に終始包まれた。人間の歪んだ欲望が最悪の結果を招くんですね。ああ!人間って、なんて哀れなんだろう。2024/11/14

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