創元推理文庫<br> プレイバック

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創元推理文庫
プレイバック

  • ISBN:9784488131081

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内容説明

私立探偵マーロウはある弁護士から駅に着くひとりの女を尾行し、その宿泊先を報告せよと依頼される。目的は知らされぬまま……。彼は列車から降りたった女を尾行するが、彼女は男につきまとわれ、どうやら脅されているらしい。ホテルにチェックインした女は、そこでも男につきまとわれていた。マーロウは依頼主の意思とは無関係に女の秘密をさぐろうと接触する。すると彼女は夜中に、バルコニーに男の死体があると助けを求めてきたが、マーロウが行くと死体は消えていた。何が起きたのか? この女は何者なのか? チャンドラーの実質的遺作!/解説=堂場瞬一

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

90
チャンドラーの作品は、むかし有名なセリフがある「長い別れ」を読んだのみでそれ以降はハードボイルドはほとんど読んできませんでした。この作品は作者の遺作のようですがやはり昔のアメリカのイメージが浮かび上がるようです。文章も短く読みやすいのですが、物語としては若干最近のこのような分野の小説に比べては起伏が少なく感じました。ただ解説が堂場瞬一さんによるものでこれは楽しめました。2025/02/14

ふみふみ

21
私的にチャンドラーの名セリフは酒が絡んだもの。依って「プレイバック」で私がチョイスする台詞は依頼主が「私のボスはこの街に水源持ってるのよ(権力者なのよ)」に対するマーロウの返し「誰が水を欲しいといった?僕がウイスキーを飲むときはストレートをビールで飲むんだ」(清水訳)なんですけど、本書は水を生でビールのチェイサーと一緒に飲むって、訳の分からない日本語訳になってます。原文は I take mine straight with a beer chaserでmineを前文からの流れで水と解釈したのでしょうけど、2024/05/02

kei-zu

15
40年前にハヤカワ文庫の清水訳を読んで以来。田口訳の「長い別れ」がものすごくよかったので本書を期待したが、やっぱり読みにくかったです(個人の感想です)。かの名台詞(「男はタフでなければ~」)が本書ではどのように訳されているかは、手に取られた方のお楽しみということで。2025/04/23

おもろい於間抜

11
解説の堂場瞬一によれば、本作はチャンドラーの奥様が亡くなられて後の作品ということだ。フィリップ・マーロウが「長い別れ」などに比べるとどこか精彩を欠いている感じがするのはそのためなのか。私はやはり「やさしくしなれないようじゃ私など息をしている値打ちがない」というセリフに全面的に同意するのであって、本作のフィリップ・マーロウも好きなのである。2025/03/17

きゅー

10
ちゃんとした探偵小説を読むなんて久しぶり。なんとも言えずカッコいい。ストーリーは王道だけど、一つ一つのディテールが細かくて物語に没入する。しかし後書きによると、この作品は著者が精神的に不安定な時期に書かれたもので質としてはイマイチとのこと。そう言われたら他の作品も手にとりたくなる。探偵小説そのものは苦手だけど、レイモンド・チャンドラーは追ってみたくなった。2024/12/23

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