内容説明
新町長シーリア就任のせいで、シンフルの町はいまだ落ち着かない。長年、行方不明だったシーリアの怪しい夫も現われ、不穏さは増すばかり。そんななか、ハリケーンが襲来、困難な状況をあまたくぐり抜けてきたフォーチュンも、自然災害にはお手上げだ。なんとかやり過ごしてほっとしたのもつかの間、嵐はとんでもない置き土産を残していっていた……。今度は、偽札に殺人?! フォーチュンに公私ともども最大級の危機が迫る! 型破りすぎな老婦人ふたりの助けを借りて、フォーチュンは町と自分の窮地を救えるか? 好評〈ワニ町〉シリーズ第7弾!/解説=柿沼瑛子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
293
シリーズの分水嶺となるであろう一冊。カーターバレ&ついにアーマドの魔の手がシンフルに!という、本国ですでに20冊以上刊行されていることを知らなければ、終わっちゃうんじゃないかと心配になるエピソード満載。かといってシリアスに寄りすぎず、のっけからガーティーが意味不明の梯子技(?)を披露し、それに対して説明もないままというヌケ感は健在。どうしても若干暗めのトーンで進行するが、そんな中でアイダ・ベルの人としての深みが際立つのでファンには嬉しいかも。次作は冬…。このペースだと後10年は読み続けることになりそう。2024/04/14
ナミのママ
75
<ワニ町シリーズ>7作目。ついにこの日がやってきてしまった。あの嫌味な新町長シーリアだが、行方不明だった夫の登場から始まる今作。そのタイミングで訪れるハリケーン。しかし読み終わってみればそんなものは大したもんじゃなかった。笑いは変わらず、おばあちゃんズの活躍には度肝を抜かれ、フォーチュン大丈夫?本国では25冊続いているというから命の心配はしていないものの、シンフルを飛び出しての戦いにはらはらした。ここに来て急展開したストーリーだが、次作ではどうなるのか。せつない思いを抱えながら待つことになってしまった。 2024/04/16
sin
52
解説では本作を第一作への「回帰」と位置付けておられるが、実際こんなふうに振り出しに戻って彼女はどうするのだろう?闘いに於いては高スペックなおばあちゃんたちと改めてトラブルに巻き込まれていくのだろうか?「これからどんな未来が待っているかは作者のみが知るところだが…」と続けて、あれ?今回の最悪な結末を知らないのだろうか?としか思えない既に崩されてしまった仮定で結んでおられるのはネタバレ防止のミスリードだろうか?いや、希望は常にある!“求めよさらば与えられん”のお国柄に期待しよう。2024/04/19
か
33
シリーズ7。二日前に新保安官が逮捕され、シーリアの行方不明の夫が現れたところ。ハリケーンがくるなか、教会で避難していると、外で紙幣が舞い紙幣に違和感を持ったら、ハリソンから連絡が!紙幣は偽札でアーマドに関わるという。シーリアの家から夫の射殺遺体が発見される。シリーズ最大の危機的状況に、スパイアクションにと、面白かったが最後が…。シリアス2024/04/13
しゃお
32
〈ワニ町〉シリーズ7作目。行方不明だったシーリアの夫が突然シンフルに戻ってき、更にハリケーンが襲来し、お札が舞うわで町は大騒ぎ。そんな中で起きた事件は、フォーチュンにとって、そしてシリーズにとって大きな転機となるもの。今回はシリアスな部分も多いんですが、コメディ部分との塩梅もちょうど良く、特に便器と棺の場面など何度も声に出してしまったりも。 それにしてもフォーチュンがシンフルで経験した事で自分自身と向き合い、アイダ・ベルやガーディへの信頼や友情が描かれる場面には思わず胸も熱くなり、またウルッとくるものが!2024/04/16