裁判員Xの悲劇 最後に裁かれるのは誰か

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裁判員Xの悲劇 最後に裁かれるのは誰か

  • 著者名:青沼陽一郎【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 講談社(2024/03発売)
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  • ISBN:9784062149006

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内容説明

司法改革の美名の下に着々と進む国民精神改造計画。画策したのは誰だったのか?――まったく新しい視点から、重大審判2000回傍聴の著者が、裁判員制度の恐るべき現実に斬り込む!

◎本文より抜粋
なぜ裁判員制度の対象が刑事裁判なのか。どうして重い罪を裁くものに限られるのか。まず、民事事件ではダメだ。複雑過ぎる。費用もかかる。裁判員の負担も大きい。経済事件や医療問題などとなると専門的過ぎて一般市民の手に負えない。行政訴訟となると、民意が行政に不利に作用するかもしれない。すると刑事事件だ。起訴された犯罪者を裁く。単純な構図でわかりやすいもの。罪と責任の所在のはっきりするもの。それもケチな犯罪ではダメだ。大きな事件でこそ人々の視線が注がれ、判決の行方が話題となろう。人を殺した犯罪者の裁判、死刑か否かの判断が迫られる重大審判。そこへの国民動員。加わった一般市民は、統治の主体者としての意識を強く持つだろう。同じ社会に生きる凶悪犯を裁くのだ。国家の一員として凶悪犯をどう裁く?  死刑か? 生かすか?  よく考えろ。自己責任の意味をよく噛み締めろ。統治者としての判断が求められる。それを日本中が見る。自分だったら、どんな判断を下すか、判決は正当だったかそれともおかしなものであったか。国民の意識を昂揚させる。そのための「見せしめ」裁判。裁判員によって裁かれる重大事犯は、意識改革のための国中への「見せしめ」の意味を持つのだ。

目次

序章 あくまで裁判に巻き込まれていく立場から
第1章 あなたも私も裁判員
第2章 その判断に責任を負えるのか!?
「秋田県藤里町連続児童殺害事件」(畠山鈴香のケース)
第3章 死刑か否か……
「山口県光市母子殺害事件」(いわゆる“元少年”のケース)
第4章 裁くことの難しさ
殺人者への涙――「音羽幼女殺害事件」/割れる鑑定――「全日空機ハイ・ジャック機長刺殺事件」/くだらない裁判――「ルーシー・ブラックマンさん失踪事件」
第5章 こんなおバカな裁判官がいた
幻のアンケート『市民常識から見ておかしいと思われる裁判事例』/『お荷物裁判官』の生息/『栄転決議』という「ババ抜き」
第6章 裁判所は絶対である
裁判官の純粋培養システム/アンケートの揉み潰し/国民司法参加の幻想
第7章 無能弁護士急増中
弁護士増員と実質的被害/司法制度改革の言い出しっぺ/変わる日本社会/ロースクールの誕生/弁護士の使命
第8章 司法制度改革の目玉――裁判員制度
国民の統治客体意識/日本独自の制度/陪審制と参審制との違い/「見せしめ」の裁判/司法の暴走

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

depo

1
図書館リサイクル本。この制度は国会で全員一致で成立したそうである。そういえば、国会議員は裁判員にはなれないから自分が裁判員になったら等のことを考えなかったのだろう。2021/10/12

姫梨

0
ん?悲劇??読んだら裁判員制度ややりかたについてが多数占めていたような印象でした。2014/02/17

土方one太丹

0
前半は裁判員制度の難しい内容をジョークを交えて分かりやすく説明されているが、後半の裁判官や弁護士についての記述は難しくてちょっと疲れました。2012/04/28

鈴と空

0
「どこが」「何が」というより、私はどうやら単純にこの方が苦手みたいだ。2010/02/07

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