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内容説明
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日本古来の神々は、神社や神木・山など所定の場所に宿り、参拝者を待ちますが、「来訪神」は、一年に一度、神様のほうからその土地にやってきます。一年に一度しか会えないハレの日に訪れる神々は、ご利益をもたらしに来てくれる夢のある存在。来訪神の仮面や装束は、日本各地の土地柄や個性が反映され、地域によって時折驚くような奇抜な姿をしているところが魅力的です。多彩で個性的な来訪神を、ゆるいイラストと文章で紹介します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
41
愛とトリビア満載です。いや、これはこのあたたかいイラストがあるからこそ成立している一冊ではないでしょうか。どの来訪神も魅力的ですが、特に茨城県桜川のマダラ鬼神がいかに地元で愛されているか、というエピソードにこちらまで幸せな気分になりました。しかも奥様、このお寺にはクジャクが放し飼いにされているんですって…!これは行ってみたいです。…そういえばインドのどこか由緒ある場所で真っ白なクジャクが何羽も飼われていたなあ…あれどこだったかしら…?2025/07/04
鯖
19
ナマハゲって江戸以前は北越雪譜に一度記されただけなんだよなあ。実は200年の歴史しかないとすると、それこそ異人さんでは説もむべなるかな。漢の武帝が男鹿を訪れて五匹の鬼を使役してたから説はちょっと無理があると思います。北のナマハゲ、南のパーントゥといった感じで二大来訪神な感じで、離島の神様たちボゼやトイノカンサマたちにページが割かれていて面白かった。…パーントゥの泥は強烈に臭いらしい。それはちょっといやだ。2024/03/31
Porco
18
イラストが全国津々浦々に来訪している神様のユニークさや妙な温かみを増している気がする。学術的な細かさは極力排して概略を紹介というスタンスで書いているのが、ここにはこんなに面白い神様が来るんだぜ!と興味を持たせてくれる書き方をしていていいと思う。2025/08/25
ちさと
14
「わるいこいねがー!」のなまはげに代表される数々の来訪神を紹介した本。北は北海道から南は沖縄まで、穏やかな神様やスパルタな神様が登場します。大晦日に訪れる男鹿のなまはげは、鬼ではなく鬼の姿をした神様。無病息災や豊作豊漁をもたらしてくれるという。子どもを叱るイメージが強いけど、「ええ子だすよ」「気立てのいい働き者の嫁だすよ」「まぁ酒っこ飲んでゆっくりしてくだせぇ」と、家の主人が怖いなまはげから家族を守り、家族の結びつきを強める面が最も大切なのだそう。大切に守っていくべき民族文化財。2025/05/24
アカツキ
11
特定の日に神の国から訪れて人々に幸せをもたらし、人々にもてなされる「来訪神」を紹介した図鑑。優しい神様もいれば強い神様もいる。迫力と愛嬌のあるイラストがたくさん描かれていて眺めているだけで楽しい。様々な理由で現在休止中というのもちょこちょこある。伝承ごと消えることにならなければいいけれど…。秋田県の前郷のヤマハゲの静かな迫力は魅力(衣裳重量約30kg!)、茨城県のマダラ鬼神と眷属5匹の鬼の地元ヒーロー感も良い。祭事後のサービス精神にほっこり。2025/05/19




