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内容説明
変化の激しい時代に旧来の価値観で政治が行われ、閉塞感が漂う日本。先進諸国で若い政治リーダーが台頭している中、なぜ日本だけ変われないのか? 「子どもや若者は未熟な存在」とみなし、政治参加はもちろん、社会への参画も認められず、「ブラック校則」などで徹底的に管理される現状を問い、若者が社会の一員として主体的に扱われる他国の実情や若者が参加できる成熟した民主主義を示す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
70
表題ほどネガティヴではなく、民主制先進地域のヨーロッパ、特に北欧の子どもや若者がどのように自分の意思を学校や社会に反映させるしくみがあるかを、取材に基づき明らかにした部分がメイン。日本の主権者教育は父権主義に陥っており、道徳教育という「規範を押しつける」ものが中心なのと対照的。長く現場にいるものとして身につまされるが、著者は個々の現場で働くものに対する管理強化も問題視していて、かなり本質を理解されているなと思った。重要なのは制度的な整備で、それを下からどのようにやるかまで解説されていた。教員が読むべき書。2024/05/26
よっち
34
先進諸国で若い政治リーダーが台頭している中、なぜ日本だけ変われないのか?変化の激しい時代に旧来の価値観で政治が行われ、閉塞感が漂う日本の現状を問う1冊。他の先進国の被選挙権年齢がどんどん下がっていく中で、投票は期待されてもデモは期待されない日本の若者の政治参加の現状。ブラック校則や部活の強制参加、過度に競争的な教育システムを構築していった学習指導要領の改定があって、紹介される海外の事例と比べるとだいぶ窮屈な印象は持つものの、自由になれば解決するような単純なものでもなさそうで、少しずつ意識改革も必要ですね。2024/04/09
二人娘の父
11
「さよなら、男性政治」(三浦まり)と「なぜ東大は男だらけなのか」(矢口祐人)に続けて読んだのは、これらに共通する視点=日本社会の構造的な問題を明らかにする、ということがあったから。前2冊のジェンダー論とは若干異なるが、子どもをどう見るのか、という点で「遅れた」実態がある点では通底する課題も多い。1994年、子どもの権利条約批准の際に有志で学習したことを懐かしく思い出しつつ、2007年の教育基本法改悪が、今日にも大きな影響を及ぼしていることを感じる。著者の若者協議会の取り組み、大いに頑張ってほしいと願う。2025/02/18
oooともろー
5
他の先進諸国とは真逆の市民教育をしている日本。権力者にとって都合の良い民主主義。少しずつ変化してきていることは確か。手遅れにならないように。2024/05/20
お抹茶
2
日本では社会が主体で,子供・若者を「問題を抱える存在」として認識し,支援・保護の対象として見てこず権利の主体として扱われてこなかった。大人が期待した行動を子供・若者に求めるパターナリズムの考え方が根底にあるから,主体的に社会や政治に参加する若者は育たない。2000年代には校長の権限と生徒の行動を縛る管理教育が強化された。日本では現場の教育を信頼せず,政治的中立性はさまざまな立場を取り扱うのではなく立場の分かれる現実的事象を取り扱わないことと認識されている。北欧やドイツで取材した政治教育と日本は大きく違う。2024/06/24
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