燃える氷華

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燃える氷華

  • 著者名:斎堂琴湖【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 光文社(2024/03発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334102562

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内容説明

大宮署の刑事・未希は17年前に息子を亡くした。廃工場の冷蔵庫に閉じこめられて死んだのだ。犯人は捕まっていない。ある日、大宮駅前で車の爆破事件が発生。被害者は息子の葬儀を執り行なった男だった。さらに数日後、その同僚だった男もまた、大宮駅前で刺殺される。17年前の事件が、時を超えて動き出した――未希は捜査にのめり込むが、思いがけない出来事が彼女を襲う。第27回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たっくん

89
埼玉県警大宮署刑事課強行犯係蝶野未希警部補は、非番の日、大宮駅前東口ロータリーでの乗用車爆破事件に遭遇。ドライアイスで爆死した被害者は、十七年前に廃工場の冷蔵庫に閉じ込められ死んだ息子遥希の葬儀を執り行った葬儀社社員だった。さらに数日後、同僚だった男が殺されて・・滝坂有砂警部が捜査する隣の大宮西署「ドライアイス連続殺人。二つの事件捜査は、未解決の十七年前の遥希の事件に動きを与える・・小学生の悪ふざけから始まった事件は殺人と誘拐に姿を変える。犯人は意外な人物。日本ミステリー文学新人賞受賞作。面白く読了。2024/08/06

ナミのママ

78
最後まで楽しめた警察小説。主人公は大宮警察署の刑事未希、夫の隼人とは別居中だが籍は残している。17年前に2人の息子は殺され未解決事件のままだ。埼玉県を舞台に新たに起きた連続事件から膨らんでいくストーリー。創作ならではのキャラクターや民間人の介入は現実的でないが、これが全体を読みやすくしている。女性が警察で仕事を続ける事と体力維持の努力にも頷く。展開が早く読後も良い。次が楽しみな新人作品だが次作の装画はもう少しなんとかして欲しい。【第27回日本ミステリー文学大賞新人賞】受賞2024/04/07

オーウェン

62
第27回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。 新人とはいえかなりテンポ良く事件が進んでいく刑事もの。 刑事の未希は17年前息子を失っており、その葬儀を取り行った人物が車の爆破で死亡。 関連性を疑っていると、17年前の事件と関連性が見えてくる。 真相も凝っており、単純に犯人がという構成ではない。 途中に同行してくるハルの正体を含め、その後が見たくなるし、続編も出来そう。2024/07/26

えみ

56
ずっとあの日から凍結していた時間。凍えていた心。誰を憎めばいいのか、一体いつどこで間違ったのか、後悔は自分への言い訳、相手を思いやるふりをした自分への慰みになっているのではないか…。こんなことが自分の身に降りかかるとしたら。と考えただけで遣り切れない思いに囚われる。こんな展開にこんな結末、事件そのものの闇は見た目以上に深く、更に極寒だった。そんな闇に、登場人物たちと同様に読者も見事に突き落とされる。少なくとも個人的に「そうじゃなければいい」の願いは裏切られた。父への尊敬、子への愛情、夫婦の決意。友の想い。2024/05/17

sayuri

48
第27回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。主人公は大宮署の刑事・蝶野未希51歳。別居中の夫・隼人は交通課勤務。二人の間には息子がいたが何者かに冷蔵庫に閉じ込められ死亡。犯人が逮捕されないまま17年の月日が流れた。そして起きたドライアイス連続殺人事件。両者の間に何らかの関係があるのは確実だが犯人像はなかなか見えて来ない。いくつもの要素が複雑に絡み合い、誰が誰を操っているのか知りたくて一気読み。終盤は怒涛の展開で二度三度と衝撃を受けた。ただ劇画調の装丁が残念。クールなデザインの方が作品を表現出来た様に思う。2024/04/13

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