内容説明
あの世とこの世の橋渡しを担う登天郵便局には死者が残して行く手紙や、
生者の書いた届けられない手紙がたどり着く。
そして亡くなった人も。
幽便配達の登天さんは、郵便局を訪ねてきた「殿」と配達に出かけることに。
ウイルスや熊から平安貴族まで転生をくり返している「殿」の意外な正体は?
〈文庫書下ろし〉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Karl Heintz Schneider
31
あの世とこの世の橋渡しを担う登天郵便局には死者が残した手紙や生者の届けられない手紙が舞い込む。郵便配達人の登天と殿のふたりでそんなワケアリの手紙をあちこちに届ける姿を描いた短編集。手紙を書いた者も届け先の者も手紙自体も怪しいが何よりも届け人のふたりが千年以上生きている設定で誰よりも怪しいというゴリゴリのファンタジー。堀川アサコさんはこれが5冊目。他の4冊がお仕事系リアル小説だっただけに本書の設定には戸惑った。でも、著者はこの幻想シリーズも多く書いており、こちらがメインのようだが私はリアル系の方が好きだな。2025/08/18
NAOAMI
9
あの世とこの世の橋渡しを担う登天郵便局に現れた「殿」と登天さん、真夏の配達珍道中ってところ。藤原兼輔、元堤中納言は前世の記憶を保ちつつ転生を繰り返し今の世を生きている設定。自分が蚊だった頃、犬だった頃、ウイルスだったとか回想できるってなかなか楽しいことじゃないか。何度も転生すると予め解っていればこそだが。彼らが出会う身勝手で案外適当な人々との関わりもいちいち装束・身なりに驚いたり受け入れてたり、短編故トントン進むテンポもまた楽し。『堤中納言物語』をなぞったとか明かされてもピンとこないが、肩の力抜ける読書。2024/08/17
ナカヤマfq
9
幻想シリーズの短編集。実は歴史上に名を連ねる人が長く生きていたり転生したりしている登天さんと殿が、鼎では炊きあげられなかった手紙や現実のものではない手紙を配って歩く。私が古典あたりにはとても疎いので…恥ずかしながら『堤中納言物語』を知らず…あとでこっそり調べてなるほどそういうことなのか、と。読んでいるうちはよくわからないというかしっくりこないものもあったけど、それならと納得…といいたいところだけど、これで終わり?その後は?と思うものや、やっぱり何だったのかよくわからない…というものがあり…少し消化不良…。2024/06/21
読書好き・本屋好き堂
7
シリーズ第11弾で短編集。 あの世とこの世の境目にある登天郵便局。 幽便配達の登天さんは、郵便局を訪ねてきた「殿」と共に配達に出かける。 不思議な物語に思わず🤭フフフ そして「殿」の正体とは…?! 次は、どんな物語か楽しみ✨2024/03/27
あずとも
5
あの世とこの世の橋渡しを担う登天郵便局の幽便配達の登天さんが郵便局を訪ねてきた「殿」と死者が残して行く手紙や、生者の書いた届けられない手紙を配達に出かける短編集。そして転生を繰り返している「殿」の意外な正体は2024/03/20
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