内容説明
超高齢社会のなかで、誰もがもっとも恐れていること。それが「認知症」。
けれども「ボケなんて老化現象の一つ。“ボケたら人生終わり”と悲観するのは大きな間違い!」と喝破するのが、いま『80歳の壁』や『どうせ死ぬんだから』など、著作がヒットし続けている和田秀樹先生。
「認知症ほど誤解されている病気はない。誤解の1つは認知症は何もできなくなる病気ではないこと。
2つ目の誤解は、不幸のどん底のような病気みたいに思われているけど、実はだんだん幸せになっていく老化現象なんです」と、高齢者医療に長年携わったご自身の経験から、先生は語られます。
「みんな死ぬ」という真理と同じくらいに、年を取ると大なり小なり「みんなボケる」。
それにもかかわらず、正しい知識がないために認知症をむやみに恐れて、本来楽しくあるべき人生をつまらなくしてしまっているのは、もったいない。
認知症にまつわるあらゆる誤解を解き、ボケてもボケなくても幸せに老いることができる、和田先生の新提言満載の1冊です。
※カバー画像が異なる場合があります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harupon
15
「みんなボケるんだから」心強いタイトルに引き寄せられた。自分だけはボケたくないと思うが、逆に同居している 認知症の義母を見ていると、「ボケたら怖いものなし」だと思う。最強だな。昔の辛かったこと嫌なこと何も覚えていない。今、幸せかと聞くと「わからん」という。「なにがなんだか、わからないことだらけ」らしい。本能のままに生きてくれたらいい。大事に看てくれる介護人がいれば安心ですよ。2024/07/21
ぽぷりん
5
楽しいことだけしていいのが、老いの特権。退職後今度はどう生きるのか、自由になれた開放感を味わって生きる。人間の幸福感は主観的なものだから。ボケたらそれを楽しんで生きる。できることは減らさず、やれることをやってボケ上手になる。など。ともかく、楽しんだ者勝ちですね。後半戦の人生、楽しみます!2024/05/07
kt
2
「流される情報を鵜吞みにせず、反射的に疑ってみるクセはつけたほうがいい」ひとつ納得いかないところがあった。「老人ホームに体験入居して、スタッフが親切だとか入居者に合わない人がいないかチェック」というがスタッフや入居者の入れ代わりがあり、いつも自分に合う人ばかりなんて都合のいいことはないと思う。いつでもどこでも合わない人はいる。一生人間関係は避けて通れないと思う。2024/06/09
K
1
なんか…ほんとうに良い本だった。世の中は老いることにも認知症についても悲観的な発信ばかり。でも、そんなものを一気にひっくり返して心を軽く明るく前向きにしてくれる一冊でした。ネガティブな性格は治せなくても、思考のクセを矯正することはできる。明るくハッピーなな言葉で脳を騙す。ボケは幸せ病。愚痴って嘆いてばかりの母にプレゼントしてみようかな。「わたしがボケてるって言ってるの!?(激怒&号泣)」が目に見えるような…げっそり。2025/04/01
クロ
1
ボケたり認知症になったりするのは怖いものという思い込みを外してくれる、とても気分が楽になれる一冊だった。とりわけ興味深いのは、筆者が、認知症は治療すべきなのか思案しているところ。よく死んだ者勝ちと言われるが、ボケた者勝ちであり、さらに言えば死ぬまで楽しんだ者勝ち、いや、ボケて楽しんだ者勝ちということ。ただ、やっぱり若いうちからボケるよりある程度老いてからボケたいかな。2024/09/23