内容説明
700年の歴史を背負って舞台に立つ狂言師の身体は、どのようにつくられたのか? 師父・野村万作の一言一句を繰り返し、先祖先達から伝わる「型」を獲得した自身の稽古を振り返ることで、伝統芸能の本質に迫る。二十代の武司時代から萬斎襲名まで、狂言を生きることを率直に語った原点の書。
目次
狂言とコンピュータ~序にかえて~/1 狂言と「身」「体」/狂言と「顔」/狂言と「首・肩」/狂言と「ノド仏」/狂言と「髪」/能・狂言と「胸・腹」/狂言と「ヒゲ」/狂言と「背中」/狂言と「腰」/狂言と「手」/狂言と「足」/武司でござる/クロニクル1987-1994/2 狂言と「感」「覚」/狂言と「狂」/狂言と「目」/狂言と「ハナ」/狂言と「舌鼓」/狂言と「言」/狂言と「耳」/狂言と「声」/狂言と漢字/萬斎でござる/クロニクル1995-2000/3 狂言と「性」「質」/狂言と伝統/狂言と「口伝」/演技と経済/狂言と「男」「女」/狂言と装束/狂言とウォーホール/狂言と「学」/キョウゲン気な子のために/狂言と海外公演/瓢妺/狂言と「未」「来」/野村萬斎に聞く 狂言を背負って出掛けよう(野村萬斎・松岡心平)/魯迅を演じる/世田谷パブリックシアターを愛する皆様/僕は狂言サイボーグ~あとがきにかえて~/文庫版あとがき(二〇一三年)/増補新版文庫あとがき(二〇二三年)/解説 河合祥一郎