内容説明
「村の鎮守」はいかに成立し、変遷を辿ってきたのか。各地の同名神社群に着目し、「印鑰社」「ソウドウ(崇道)社」「女体社」「ウナネ(宇奈根)社」を一社ごとに取り上げ、現地調査と文献から、分野の枠を越え考察を試みる。
目次
目次
はじめに
第一章 印鑰神事と印鑰社の成立
はじめに
一 国衙関係の印鑰社の研究状況
二 各国の印鑰社の現状と沿革
三 請印作法から印鑰神事へ
四 印鑰信仰の二次的性格
むすび
第二章 早良親王御霊その後――崇道天皇社からソウドウ社へ
はじめに
一 備後国大田荘の「宗道社」から
二 現存するソウドウ社の分布状況とその特徴
三 中世荘園における崇道社の存在形態
四 崇道社の鎮座地と古代地方官衙との関係
五 早良親王御霊の形成過程と崇道天皇御倉
むすび
第三章 女人上位の系譜――関東地方の女体社の起源と性格
はじめに
一 関東地方における女体社の分布状況
二 成立時期をめぐる問題
三 「女体」の語源と女体社の性格
四 後北条氏政権と女体社信仰
むすび
第四章 「ウナネ」およびウナネ社について――伊賀・陸奥・上野・武蔵の事例から
はじめに
一 古代・中世におけるウナネ社の存在形態
二 武蔵国の事例にみる「ウナネ」地名の特質
むすび
あとがき
法蔵館文庫あとがき
付録 本書に登場する小社分布図
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kenitirokikuti
8
第二章、関東における「女体」という社号・山号に関するところを読んだ。「女体」という語の響きをはばかって、「女帝」「如台」と変えられていることもあるが、少なく中世にはエロいニュアンスはなかった。用語としては神像の法体(僧形)・俗体(官人の形。女の場合が女体)・童形といったもの。仏像には原則的に男性像しかないため、男性の神像を祀る「男体社」はないそうである。筑波山の男体山・女体山みたいなのだけ。2026/01/02
わ!
4
面白い本なのですが、数が少ない神社に限った話ですので、かなりマニアックな内容になっています。「印鑰(いんやく)神社」の解説が第一章なのですが、「印鑰」なんて言葉を初めて知った私です。(簡単に言えば印鑑と鍵のことだそうです。)崇道天皇社は、奈良町を歩いていたときに見つけたのですが、崇道信仰に関する歴史が知れて面白かったです。特に崇道天皇に特化した年表が付いているのは面白かったです。神社の話にもかかわらず、ほとんど「神名」などは出てこないのですが、たまに書かれている場合は、ルビがない物も多いのでご注意下さい。2024/05/16




