内容説明
2004年から毎日新聞紙上でつづく書評から、選りすぐった名文を厳選した読書案内第二弾。脳科学から生物学、経済学、小説まで――脳をゆさぶる本の本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
99
毎日新聞に掲載された養老先生の書評集。先生は、取り上げる本の選定基準を「現実あるいは事実と、それに関する考察の釣り合い」だと言う。心と身体/自然と環境/歴史と社会の3つの部門に分けて55本の書評が収録されているが、私との共読はたった7冊。昆虫を含む生物学・医学系の書籍が2/3を占めるから、自分とは対象が重ならないのだろう。養老先生の書評は、内容のエッセンスを巧みに紹介した上で、評者のコメントをズバリというもので、正に「事実と考察の釣り合い」が絶妙である。いい書評を読むと、読みたい本が増えるから困る…。2024/03/23
けんとまん1007
66
養老先生が読んだ本。なかなかの質・量で、さすがだなあ~と、思いつつ、歯ごたえのありそうなのばかり。既読の本は、ゼロでなかったのが、ほっとする部分もある。気が付くと、お手軽なものに手が伸びそうになってしますが、やっぱり、ガツンとくるものも必要だと再認識。さてさて、どれにしようかな。。。2024/06/02
スリカータ
16
養老孟司先生の本をもっと読みたくなり、手に取った。読書論と題しているが、連載された書評集だった。既読の本が数冊で、大半は知らない本だが、養老先生のネタバレ加減が絶妙なのでつい気になって読みたくなる。私が直に読んだら難しくて解らない本でも、養老先生の書評から入ると解りそうな気がしてしまう。頭の良い人は噛み砕いて説明するのに長けていると感服した。2024/04/25
ランラン
8
文系の自分には全く手に取りそうもない本ばかりで、書評を参考に少しでも興味の沸く本は読んでみることで見識を深めたい。2024/05/25
さちめりー
7
朝日新聞に掲載された養老先生の書評をまとめた本。5ページくらいの書評がただただ続くので少しずつ読み進めるのがちょうどいい。くどくどしてしていなくて淡々としていて真っ直ぐな先生の文章は読んでいて気持ちがいい。平和状態がいちばん大事だから奥様経由の仕事は断らないとの話に笑ってしまった。先生は頭がよくて先が見えるから未来の悲惨さもよく見えて心痛もひとしおだろう。大地震後どんな復興を望むのかどんな世界を幸せと思うのかあらかじめ頭に描いておかないならない。2024/06/02