内容説明
2004年から毎日新聞紙上でつづく書評から、選りすぐった名文を厳選した読書案内第二弾。脳科学から生物学、経済学、小説まで――脳をゆさぶる本の本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
97
毎日新聞に掲載された養老先生の書評集。先生は、取り上げる本の選定基準を「現実あるいは事実と、それに関する考察の釣り合い」だと言う。心と身体/自然と環境/歴史と社会の3つの部門に分けて55本の書評が収録されているが、私との共読はたった7冊。昆虫を含む生物学・医学系の書籍が2/3を占めるから、自分とは対象が重ならないのだろう。養老先生の書評は、内容のエッセンスを巧みに紹介した上で、評者のコメントをズバリというもので、正に「事実と考察の釣り合い」が絶妙である。いい書評を読むと、読みたい本が増えるから困る…。2024/03/23
スリカータ
14
養老孟司先生の本をもっと読みたくなり、手に取った。読書論と題しているが、連載された書評集だった。既読の本が数冊で、大半は知らない本だが、養老先生のネタバレ加減が絶妙なのでつい気になって読みたくなる。私が直に読んだら難しくて解らない本でも、養老先生の書評から入ると解りそうな気がしてしまう。頭の良い人は噛み砕いて説明するのに長けていると感服した。2024/04/25
Kazuo Tojo
3
表題からして読書論と思いきや、前回に引き続き毎日新聞の書評であった。まあ、それはそれでいいのですが本人がまえがきで書いてあるように博物学的な本が選んであるので、自分がチョイスするかといえばすぐには手が出しにくい。唯一、ホラーでスティーブン・キングがあったのは興味深い。これだけの本を読了すると脳の構造は変わるのか。途中で破壊してしまうかもしれない。2024/04/26