集英社単行本<br> カラフル

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集英社単行本
カラフル

  • 著者名:阿部暁子【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 集英社(2024/02発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087901528

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内容説明

高校入学式の朝、荒谷伊澄は駅のホームでひったくり犯を捕まえた。その際に、犯人の前に出て足止めをしようとしたのが、車いすに乗った少女だった。その後の事情聴取で判明したのだが、渡辺六花というその少女も、伊澄と同じ高校の新入生だった。弁が立ち気の強い六花に、伊澄はヤな女だな、と感じたのだが……? 夢を追い続けられなくなった少年と少女の挫折と再生の恋物語!

目次

第一章
第二章
第三章
第四章

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さてさて

138
『あれから、なんか俺の世界、カラフルになったんだ』。そんな言葉をふと呟く主人公の伊澄。『車いすの少女』を描いた表紙が物語を象徴的に表してもいくこの作品。そこには、『障がい』を語ることを『個性』という言葉で逃げない、阿部さんの強い意志を感じる物語が描かれていました。『車いす』視点の登場人物を中心に据える物語の中にさまざまな気づきを見るこの作品。単なる気づきにとどまらずその先の一歩を大切に考えるこの作品。この感想で、この作品のことを知ってくださった一人でも多くの方に是非読んでいただきたい素晴らしい作品でした。2024/03/02

hiace9000

128
今を描く青春小説のスタイルは、中高生が手に取り"読んでもらえる"作品。ターゲットエイジはたぶんこの世代。されど最も"読むべき"はもっと上、大人世代であるようにも。登場人物を通して外から見る社会通念感覚で行ってきた障がいのある人への無自覚の差別、あるいは善意や配慮であるかのようにしてとってきた差別的態度や行為がこれまでどれほどあったことか…。車いすユーザーの立花や、大きな挫折から前が向けなくなった伊澄ら高校生たちの自己省察からの自己開示、そして鮮やかに変容し成長する様に、大人世代はハッと胸を突かれるはずだ。2024/04/13

おしゃべりメガネ

122
書店の平積みで見かけて気になっていた作品。決して野次馬根性的な意味合いではなく、純粋に車いすユーザーの話とは果たしてどういうモノなのか、とても興味関心がありました。車いすユーザーの女子高生「六花」とちょっとやさぐれ感のある男子「伊澄」はひょんなコトから駅で初対面し、同じクラスであるコトもわかります。最初はあらゆるコトに戸惑いを隠せなかった「伊澄」が少しずつ、車いすユーザーに理解を深めていきます。クラスのメンバーもあらゆる本音をぶつけながら、成長していきます。決してキレイごとだけが書かれていない作品でした。2024/03/24

がらくたどん

69
高校の入学式当日、ひったくりとの悲鳴に走り出した男子高生の眼前で犯人を足止めしたのは一台の車椅子に乗った女子高生。「気が強そう」「無神経」最悪の第一印象なのに同じクラスとは。好意というより好奇心。王道のboy meets girlは、車椅子ユーザーになったことで夢見た道を閉ざされたが新たな未来を模索する少女の存在で多様性への正直な不安とそれでも湧き上がるワクワク感が混在する世界を描き出す。「神様は扉を閉める時、別のどこかで窓を開けてくださる」世界が多様なほど窓は開きやすくてそこから見える景色はカラフルだ♪2024/04/05

美紀ちゃん

67
阿部暁子さんの「金環日蝕」がいちばん好き。青春って素晴らしい。「車いすじゃなくて人間です」と言葉のあやをとって言った渡辺立花。でもそれを聞いて荒谷伊澄は衝撃をうけた。その時のことを「なんか俺の世界がカラフルになったんだ」と言った。自分自身であるために闘う立花がとても色鮮やかに見えたから。駅でいつもスロープを出してくれる長谷川さんの言葉に泣けた。40キロの強歩。虹が出ていて素敵なシュチュエーション。もうこれは、今!告白しちゃうしかないよね。悪意のない差別。学校行事でクラスの結束も強くなるよね。青春バンザイ!2024/03/19

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