内容説明
2年間で学び続ける組織に変わった学校の軌跡! 校内研究を通じて組織開発を行った小金井三小の研究実践について、理論、試行錯誤の過程等、振り返りの物語で伝える。
目次
第1章 研究組織はどうあるべきか
(校内研究・研修の現状と課題;これからの校内研究・研修はどこへ向かえばいいのか―校内研究・研修を通じた「組織開発」という発想)
第2章 校内研究・研修を通じた「組織開発」という挑戦!
(2015年4月~2016年3月―教職大学院での学び;2016年4月~8月・研究開始前の1年―岩瀬先生に講師をお願いするまで;2016年9月~2017年3月・研究開始前の1年―研究をスタートするまでの助走期間;2017年4月・研究1年目―学び手であり、つくり手である私に;2017年5月・研究1年目―校内研究を変えるのは「自分」であり「自分たち」;2017年5月後半~6月前半・研究1年目―「まずやってみよう!」と「やってみなよ!」;2017年6月・研究1年目―何をやっても自由…と、私たち4年生のチャレンジ;2017年7月・研究1年目―はじめての研究授業 ほか)
目次
巻頭言 大熊雅士(小金井市教育委員会教育長)
第1章 研究組織はどうあるべきか
第2章 校内研究・研修を通じた「組織開発」という挑戦!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつか
3
うちの息子の担任だった先生が書かれた本。息子が4〜5年生のとき、クラスで、学年で、校内で行われていたことのドキュメンタリー。日々息子が私に語っていたことがここに詰まっていて、参観や保護者会で見聞きしたことも含めて、点と点が線で繋がった感じ。新しい教育が始まったなという予感、次第に伝わってくる先生の頑張りや熱量、それがクラスからどんどん広がっている実感、これまで保護者の目線で捉えていた物事に、先生たちの迷いや悩み、産みの苦労が付け足され、色濃く蘇りました。 先生に出会えて、担任してもらえて、幸せだったなー。2020/05/11
つっち~
3
とても良かった…うちの二年後に繋げたい。2020/05/01
Arick
3
読み終えて、じゃあ何をしてこうか、ということが簡単には書けない。 なぜなら、学校が変わるための魔法なんてないことが痛いほど分かるから。 同僚の教員たちの力を信じ、彼らと会話をたくさんして、自分の想いを伝えるとともに、その人たちの想いも丁寧に汲み取っていくことで、少しずつ戸惑いと背中あわせの小さな実感を積み上げていくことで、ようやく学校は変わっていく。 本当に、地道なことの積み上げだ。 でも、それは、誰もができることでもある。 だからやるかやらないかなんだろう。2020/04/13
BECCHI
2
村上さんが試行錯誤しながら、日々より良くしようと研究を動かしてきたことがわかる本だ。うまくいかないこともありのままに記録していることが素晴らしい。岩瀬さんの寄り添い方も本当にすごい。村上さんが日々職員に寄り添う姿と岩瀬さんが村上さんに寄り添う姿はリンクしている。そして、それが各先生の子どもに対する寄り添い方になっているのだろう。岩瀬さんの言う入れ子構造なのだ。ただそこには、学び合う、助け合う職員室の人間関係が大事だ。そのためには、根本的なテーマでの対話が必要。自分が考える一歩を踏み出したいと思う。2020/04/25
Ta
1
まるでひとつの太河ストーリーのよう。読み手をエンパワーする本。理論よりも、実践の具体の方が、心に響くのだろう。岩瀬先生が関わる本は、すべて平易な読み口になる。様々な理論の裏付けがあるにも関わらず、それは表にほとんど出さない。徹底的に読み手の立場に立つことを意識されているように思う。2021/04/04