内容説明
「呑んだ、食べた、うまかった!」と仲間で騒いだ若い頃の居酒屋巡りももちろん結構。しかし、歳を重ねた身には一人旅こそ快適。あるのは誰気兼ねなく好きに過ごせる時間だけ。口開けまで、と気になった美術館を巡り、名所の碑文・銘文をじっくり眺め、常連ばかりの喫茶店で一休み。そうして土地をより深く知ったのち、これと決めた名店でやる一杯の美味さよ――孤高の居酒屋評論家がたどり着いた居酒屋旅がここに。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シャコタンブルー
54
風光明媚な観光地も最高だが、その地ならではの食、酒、人情、気質が味わえるのが居酒屋の醍醐味だと思う。旅館やホテル内の夕食よりも居酒屋の方に断然魅力を感じる。旅先で飲む地酒、美味しそうな旬の食材・・本書を読んで今すぐ旅に出たくなった。路傍に立つ碑文や銅像に興味を抱きその地の偉人、英雄を偲ぶ作者の旅のスタンスに共感する。数々の名店が紹介されているが明石の「たなか屋」と岡山の「小ぐり」は格別魅力的だったのでいつか行きたい。いや必ず行くぞ(笑)「人生も地酒も一期一会」2024/05/02
けんとまん1007
50
旅に出た先で入る居酒屋さん。旅をすること自体、多くはないので、一層、楽しみになる。居酒屋さんに限らず、食堂も同じ。旅先で地のものをいただくことのありがたさを思う。2025/06/20
メタボン
33
☆☆☆ 旅先の地の文学に対する話が多く、太田さんに求める物はそこではないので、私にとっては物足りない本だった。高岡の盛盛、松本のきく蔵、満まる、仙台の一心、浜松の娯座楼、明石のたなか屋、岡山の小ぐり、弘前の土紋、浅草観音裏のぬる燗、鎌倉のよしろう、高知の黒尊、割烹タマテ、中野の第二力酒蔵、三鷹の婆娑蘿と、名店でツイーとやれる太田さんは果報者だ。2024/05/25
貧家ピー
12
感想 :2018年から2020年に「本の雑誌」「青春と読書」に連載されたもの。松本行きのお供に。各地の居酒屋の話よりも、美術館や名所の碑文・銘文の紹介部分が多かった。著者らしい一人旅のやり方だ。2024/05/28
Mark X Japan
10
文学や石碑に関することがほとんででした。博識なのは分かりましたが、期待していた内容ではなかったです。☆:3.02024/06/14