内容説明
子どもは、兵士として、玩具として、搾取され続けた――7歳のカラマの住むリベリアの村をゲリラが襲った。少女兵士に拉致されて仲間になり、生きるために今度は自分が他の村を襲う。そこで天使の歌声をもつ少年と出逢い、カラマは残酷な“搾取”に直面し……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rosetta
41
★★★★✮こういう隠れた傑作に出逢うのが読書の一番の喜び。後半になってやっとこの本がSFであると分かったが、それでも前半の少年兵・アフリカの内線の話は現実を踏まえているであろう悲惨さが次々に読者を襲う。自分が助かりゲリラの仲間になる為に家族を自分の手で殺す。子供の心はそれを受け入れきれず壊れ、暴虐な大人の道具になってしまう。歌の天性に恵まれたカマラはその才の故に身売れされカストラートを育てる学校で生き残りを掛ける。悲惨と救い?心揺すぶられる。各種の賞にノミネートされてもいい内容であると思う。年ベス候補2024/05/15
よっち
38
歌うことが大好きだった7歳のカラマの住むリベリアの村を襲ったゲリラ。母親を殺され少女兵士に拉致されて仲間になった彼が、天使の歌声をもつ少年と出会いを果たす物語。銃をあてがわれ生き残るために兵士となり、自分が襲われた時のように他の村を襲うようになってゆくカマラ。歌いながら仕事に没頭する彼が、高音を美しく歌う囚われた少年アンヘルと秘密の場所に売り飛ばされ、自分の喉と声と歌を頼みに新たな闘いに身を投じていく展開で、様々な見方ができる物語でしたけど、特別な天使よりも普通になりたかったその想いがとても印象的でした。2024/03/12
信兵衛
20
子どもたちの悲運を描いた作品ですが、辛く、暗いばかり。 でも読了後、そこから何か一筋でも光明が見いだせたらと、祈るような気持ちが残ります。2024/03/31
鷹野郷 善後
3
フィクションとは思えないぐらい、アフリカでの現状、子どもたちへの辛い仕打ちが現実に迫るように描かれている。ラストがどうだったか覚えてないぐらい、途中までの展開が印象的だった。2024/08/27
Jake
2
凄惨な物語。どこにも寄るべない世界。最後まで容赦なく、カラマとアンヘルは最後に自由を得る。その先には何がある?きつい物語だが、最後まで読ませる力のある作品でした。2024/05/16
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