ハヤカワ文庫JA<br> 氷の致死量

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ハヤカワ文庫JA
氷の致死量

  • 著者名:櫛木理宇【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 早川書房(2024/02発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150315672

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内容説明

被害者を解体し、その臓物に抱かれる殺人鬼。彼が慕う“聖母”とは?『死刑にいたる病』の著者が放つ新たなるサイコ・サスペンスの金字塔私立中学に赴任した教師の鹿原十和子は、自分に似ていたという教師・戸川更紗が14年前、殺害された事件に興味をもつ。更紗は自分と同じ無性愛者ではと。一方、街では殺人鬼・八木沼武史が“ママ”を解体し、その臓物に抱かれていた。更紗に異常に執着する彼の次の獲物とは……殺人鬼に聖母と慕われた教師は、惨殺の運命を逃れられるのか?『死刑にいたる病』の著者が放つ、傑作シリアルキラー・サスペンス! 解説/大矢博子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

yukaring

69
気持ち悪さフルマックスな胸の悪くなるサイコ・サスペンス。被害者を解体してそのはらわたに抱かれることを至福とする殺人鬼。そしてやたらと出てくる"聖母"を求めるマザコンの男たち。読めば読むほどに嫌悪感しかないのになぜかやめられない中毒性の高さは櫛木さんならでは。教師の鹿原十和子は自分に良く似ていたという14年前に殺された教師・戸川更紗に興味を持ち彼女について知ろうとする。しかし逆にそんな十和子に興味を持ち、つけ狙う不気味な影。ジェンダーや虐待など様々な悩みや問題も盛り込んだ、ある意味破壊と再生のストーリー。2024/06/21

よっち

41
私立中学に赴任した教師の鹿原十和子。14年前に殺された教師と似ていたことから、彼女と殺人鬼・八木沼の運命が交錯するシリアルキラー・サスペンス。自分と共通点があったのではないかと感じて、14年前に学院で殺害された事件の被害者で教師の戸川更紗に興味を持つ十和子。更紗に未だ異常な執着を持つ八木沼に、親子や夫婦、セクシャルな問題など様々なことが複雑に絡んで、導かれるように運命の糸が繋がる展開で、視点が変わるとまた違ったものが見えてくる中、執着とボタンの掛け違いから起きた悲劇とその結末がなかなか印象的な物語でした。2024/02/19

GAKU

22
う〜ん.....。普通。2024/11/18

のぼる

17
3年半前に立て続けに2冊読んで以来の櫛木作品。文体が好みに合う合わないの境界線上にあるのだが、何よりもこの方の作品のタイトルに惹きつけられる。そして、やはり読みやすい。グロかったりする内容は別として。 今度はそんなに間を空けずに読みたい。2024/05/07

うさみP

13
どうかその一人一人の致死量で殺さないでほしい。私たちは氷ではない。無性愛と母の要請の間に苦しむ十和子、歪んだ聖母信仰から子宮回帰を求める犯人。『獲物と狩人』というサスペンスの様式美だが、ここに性価値観の課題が加わると。社会が掲げる、『普通』に根差した『多様性』とか『相互理解』という言葉の疑問を考える昨今にザックリくる。風俗雑談とか電車の中でのスポーツ紙とか嫌だよなぁ。『迷惑なんですよ!!』と心の中のウッソ・エウィンがいっている。2024/05/10

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