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内容説明
「文学作品はもういい! 実社会で使われるような文章を読ませるべきだ!」
そんな声に押され、国語教育の大改造が始まった。
文科省が重視したのは実用性。
文学はこの枠には入らないという。
しかし、この考え方は正しいのか?
文章を読む際に大事なのはことばの「形」を見極める力だと著者は言う。
そこを鍛えるトレーニングをしたい。
その助けになるのが文学作品を読む技術なのだ。
本書では契約書、料理本のレシピ、広告、ワクチン接種の注意書き、小説、詩など幅広い実例を用いて「形」を読む方法を指南する。
それは、生成AIが生み出す「文章」と渡り合う際にも格好の助けになるだろう。
画期的な日本語読本の誕生!
【目次】
第1章 学習指導要領を読む
第2章 料理本を読む
第3章 広告を読む
第4章 断片を読む
第5章 注意書きを読む
第6章 挨拶を読む
第7章 契約書を読む(1)
第8章 契約書を読む(2)
第9章 小説を読む
第10章 詩を読む
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
29
「実社会で使われるような文章を読ませるべきだ!」という声に押されて始まった文科省の実用性を重視する国語教育の大改造。そんな今、文章を読む際に大事なことは何かを改めて考える1冊。学習指導要領や料理本のレシピ、ワクチン接種の注意書き、挨拶や契約書、小説や詩などの具体的な事例と特徴、どんなことを意識して書かれているのか注目して取り上げながら、文学か非文学かということではなく、文章を読む際に言葉の形を見極める力の重要性を説いていて、それを鍛える助けとして文学作品を読む技術は必要だという論旨には納得感がありました。2024/04/04
ロム
0
途中、間が空いてしまったので、感想は後半から。小説の項が興味深かった。小説読むのが苦手だったんですが、なんで?なんで?と疑問に思ってました。が、小説及び文豪の読み方について、「問いを立てる」とありました。あ、そういう方法で読んでもいいのね、と安心しました。これからは食わず嫌いしなくて済みそう。そしてなぜこんなにも苦手だったのかが納得。「不安定さ」があったから不安になってたんだな〜と。文章との向き合い方に新たな視点を投じた本だと思いました。2024/04/22