角川文庫<br> 新訳 テンペスト

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角川文庫
新訳 テンペスト

  • ISBN:9784041141953

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内容説明

シェイクスピア、「最初」で「最後」の傑作

徹底注釈&詳細な解説
シェイクスピア、「最初」で「最後」の名作。復讐と再生、植民地支配を描く

邪悪な弟にミラノ公爵位を奪われ、娘ミランダとともに島流しにされたプロスペロー。そんな目に遭わせたナポリ王と弟への復讐を誓い、12年後、魔法で大嵐を起こし、彼らを載せた船を難破させ、島に上陸させる。一行からはぐれ、一人、島に辿り着いた王子はミランダと恋に落ちる。プロスペローはそれを利用し、復讐を果たして公国を取り戻そうとするが…。赦しと再生、そして植民地支配を描いたシェイクスピア単独執筆最後の傑作。

目次
新訳 テンペスト
楽譜
一六〇九年バミューダ海域遭難の二つの手記
ウィリアム・ストレイチー『騎士サー・トマス・ゲイツの遭難と救済の真の報告』抄訳
シルヴェスター・ジュアデイン『バミューダ諸島、別名悪魔の島の発見』全訳
ジョン・フローリオ訳のモンテーニュ「人食い人種について」抄訳
訳者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ふゆきち

3
ポコポコ人が死んでいく歴史劇や悲劇に比べると、大分牧歌的な雰囲気。今の視点で見ると、キャリバンの扱いなどはやはり気になります。2024/05/25

CHACK

1
河合祥一郎さんの新約シェイクスピアシリーズは、脚注が充実している。そして何より、翻訳文が楽しい。原典の言葉遊びを巧みに日本語に置き換えて、まるでラップのように韻を踏んでノリノリで読める。巻末には本邦初訳出の資料も掲載されていて、とてもお得な1冊。2024/02/23

biwacovic

0
解説にあるようにポストコロニアリズムの観点から読み直すことで(というか現在においてはその観点を排除する方が難しい)、この物語だけでなく、これを元ネタにしたあらゆる支配/服従の物語、簒奪/復讐の物語がよくわかるようになる。この植民地主義的物語にイドの暴走をぶっ込んだ『禁断の惑星』はやっぱりすごいのかも。2025/04/20

nightowl

0
「K.テンペスト」上演に寄せた演出家の言葉( https://www.geigeki.jp/wp-content/uploads/2019/01/t206.pdf )から、争いからの赦しの劇のイメージが強いだけに巻末解説の植民地支配云々は意外。確かにそうした要素もあるけれども、そちらがメインテーマでは無いのでは?翻訳についてはもう少しファンタジーのように柔らかな台詞を求めてしまう。作品の雰囲気を摑むには→https://bookmeter.com/books/11072724 を推す意見は変わらず。2025/03/22

夏草

0
登場人物が魔法を使う元公爵や空気の精…と現実離れしているけれど「ハムレット」のように生々しい人間の愚かさを感じた。あと、韻や言葉遊びを感じられる翻訳が楽しかった。元になったと言われる海難の手記があったとは。訳者あとがきで作品の背景や様々な研究についても紹介していて、英文学入門の授業みたいでワクワクしてきた。こういうあとがき、大好き。2024/04/28

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