うたう

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うたう

  • 著者名:小野寺史宜
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 祥伝社(2024/02発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784396636593

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内容説明

ベストセラー『ひと』 『まち』 『いえ』に続く感動の青春譚!

わたしは母を傷つけた。たった一人の肉親を、言葉のナイフで――。
あれから13年、後悔ばかりで大人になった。
でも、孤独に負けずにいられたのは、母の、仲間の、「うた」 があったから。
母がわたしを産んだ歳になった。今、わたしに、湧き出るものがある――。

27歳の古井絹枝には、晴らすことのできない後悔があった。
中学生の頃、地域の合唱団に所属する母に「一緒にうたおうよ」と誘われたものの、撥ねつけてしまったのだ。母が秘めていた想いも知らずに・・・・・・。
大学時代、絹枝はバンドを組んでいた。
ギター担当は伊勢航治郎。バンド解散後もプロを目指したが芽が出ず、だらしない日々を送っていた。
ベース担当は堀岡知哉。バリバリ働く妻がいるが、自分はアルバイトの身で、音楽への未練も僅かにある。
ドラムス担当は永田正道。大学卒業後、父が越えられなかった資格試験の壁に挑もうとするが・・・・・・。
かつての仲間が、次の一歩を踏み出そうとする物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

217
小野寺 史宜は、新作中心に読んでいる作家です。シリーズ第四弾は、学生バンド青春譚連作短編集でした。古井 絹枝という名前は、キラキラネーム全盛の時代、古色蒼然としているかも知れません。 https://www.sun.s-book.net/slib/slib_detail?isbn=97843966365932024/03/14

いつでも母さん

187
『カニザノビー』カタカナの魔法(笑)私は「カニザノエー」だ。元バンドメンバーの解散後のそれからを淡々と隣にいるように読んだ。うたわない・古井絹枝がうたう・古井絹枝のラスト。内から熱くなる、まさに涌く感じが好いなぁ。4人それぞれにちょっとづつ大人になったんだね。そして、帯の言葉のナイフでたった一人の肉親・母を傷つけた。いやいや私などいまだに斬ったり刺したり、抉ったりしてるなぁ・・(汗)2024/03/01

おしゃべりメガネ

129
ほっこりとさせてくれる名手、小野寺さんのシンプルなタイトルシリーズです。今回は大学時代にバンドで繋がりのあった四人のその後をそれぞれの目線で淡々と綴っています。主人公「絹枝」は母と二人暮らし。幼い頃に母から誘われたコーラスグループの参加を無下に断ってしまい、そのコトをずっと引きずっています。他のメンバーも大学を出て、それぞれの考え方に基づき、何かしら暮らしています。作中に頻繁に出てくる『カニザノビー』は作者さんの過去作品で、また再読したくなりますね。ぶっちゃけ、本作がちょっと薄味気味に感じたのは残念かな。2024/03/03

itica

94
まさに「うたう」だ。母は区民センターでコーラスをやっている。多分、唯一の趣味。中学生の娘はやがて大学でバンドを組む。うたう。そこそこ上手い。そんなバンドメンバーの各々の思いと、その後の歩みを描く。劇的なことは何もない。思い当たる人もいるかもしれない普通の人生だ。だけど歌はいいよね。いつからだってひとりだって始められる。歌の方から逃げることはない。 2024/02/27

hirokun

93
★4 小野寺史宜さんは好きな作家さんの一人。今回の作品は、元バンドメンバーの連作青春短編集。いつも通りの分かり易い文章で気持ちよく読み進めたが、今回は内容的に少し軽い、薄い?様な感じがし、些か残念な読後感だった。自分の青春時代を思わず振り返っていたが、普段は何にも重大な出来事もなく平々凡々とした青春を送ってきたなと思っているが、この作品に刺激を受けたのか、思わず知らず40・50年前の若かりし時代の諸々の事を思い出していた。2024/03/15

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