講談社現代新書<br> ローマ帝国の誕生

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講談社現代新書
ローマ帝国の誕生

  • 著者名:宮嵜麻子【著】
  • 価格 ¥1,265(本体¥1,150)
  • 講談社(2024/02発売)
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  • ISBN:9784065350225

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内容説明

小都市ローマは、どのように帝国となったのか。共和政の誕生、ハンニバルとの戦争、皇帝の出現。グローバル化と人々の有り様を描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

38
ローマ建国から皇帝誕生まで、最新の知見に基づきローマと属州を生きた人びとの実像を描き、小さな都市国家が地中海を支配するまでを分析する一冊。都市国家ローマがいかにして共和政となったのか、ローマのイタリア支配からの拡大、ポエニ戦争とイベリア半島の抗争と属州化、ローマ化する属州で暮らしていた人びとの選択、ルシタニア戦争とケルトイベリア戦争、マケドニア戦争とカルタゴの属州化、変容していく市民と社会構造、内乱の一世紀からローマ皇帝の出現まで、属州を得たことでローマ社会が変容してゆく構図がなかなか興味深かったですね。2024/03/21

HaruNuevo

17
煽り文句の帯『700年な歴史が云々』は不適切。この本は、ローマ史を多少は知っている人を『ローマ人の物語』シリーズの呪縛から解き放つ一冊であり、予備知識無しで読んでも700年の歴史は一向にわからんだろう。 あくまで『帝国』としてのローマがどのように生まれていったか、そしてそこで何が行われていたかを、研究者の目線に立ちつつ一般に知らしめる内容。 属州に着目して、ローマの支配がどのように変容していったか、その中に『帝国』の誕生を捉える。 フィデスとクレメンティア、帝国の属州支配にはそのような甘さは無かった。2024/03/15

ジュンジュン

15
ローマ(=イタリア)と属州、双方でローマ帝国だと考え、属州ヒスパニアが辿った道筋を巡り、帝国形成の過程を考察する。著者が一般書を執筆するのは初めてだろうか。長年の研究成果を発表しようとの想いが感じられる。亡父の墓参りの行き帰りで本書を読んだ。片道3時間ちょっと。「最後に、ずっと新書を出版することを約束していた両親に本書を捧げたい」(あとがきより)にグッとくる。多分僕自身がちょっと感傷的になっていたせいだろう。2024/04/10

ふぁきべ

13
著者の専門がローマ時代のヒスパニア(イベリア半島)であったこともあり、ヒスパニアに関する部分は日本で出版されるようなローマ史関連の本ではなかなか目にすることのないような詳細な点まで紹介されており、非常に勉強になった。ローマが「帝国」になったのはいつなのか、という視点についても目新しいことが多かった。例えば、ローマがシキリアやサルディニアを「獲得」した時も、実際に実効支配で来ていたのか、「属州」としての統治方法が定まっていたのか、などそういえばそうだなと思わされた。2024/03/31

さとうしん

13
後に属州として位置づけられることになる征服地や従属地の人々との関係を軸にたどる、(皇帝が支配する国家ということではなく)多様な民族を統治する国家としてのローマ帝国誕生の軌跡。一口に属州と言っても時期によってローマ側の対応が異なるや、属州を得たことがローマ自身の政治危機の淵源となったこと、後に属州となる外地との戦争や国内の危機に対して執政官の再任などの例外を認め、それを積み重ねたことがアウグストゥス、すなわち元首、ローマ皇帝の登場につながったという逆説的な議論が面白い。2024/03/21

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