双葉文庫<br> テロリストの家

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双葉文庫
テロリストの家

  • 著者名:中山七里【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 双葉社(2024/02発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575527254

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内容説明

平和惚けした日本人を震撼させるテロ事件が勃発。中東の過激派組織「イスラム国」の極秘捜査をしていた公安部のエリート刑事・幣原は、突然上司から自宅待機を言い渡される。テロリストに志願したとして逮捕された青年は、なんと同じ家で暮らす息子の秀樹だった。妻や娘からは仕事のために息子を売ったと疑われ、警察や世間からは身内に犯罪者を出したと非難される。マスコミが家族に群がり、心身共に追いつめられる中、さらなる悲劇が――。衝撃的な結末に打ちのめされる、傑作社会派ミステリー!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タルシル📖ヨムノスキー

30
またしてもどんでん返しの帝王にしてやられました!しかも今回は犯人だけじゃなくて真相も。簡単に言うと仕事一筋の父親と就職が決まらない息子の対立の話とも言えなくもないが、事はそう単純ではない。なにせ父親の仕事が公安の刑事、息子が志願したのは中東のテロ組織。仕事と家庭、そして正義感という名の麻薬に酔った世間という三方からの板挟みに合う主人公の幣原刑事。そして畳み掛けるように起こる悲劇。年頃の子供をかかえているみとしてはどうも他人事には思えない物語でした。幣原の妻がマスコミに訴えた言葉が胸に沁みます。映画化熱望。2024/02/20

mayu

22
公安部で働く幣原の息子がテロリスト志願の罪で逮捕される。逮捕の悲劇から職場でも家庭でも居心地が激変。公安部ではエースと謳われ、家庭でも頼りがいのある父親で尊敬されていると思っていた幣原の苦悩が全体に満ちていて読んでいて逃げたくなる。仕事仕事仕事で知らなかった家族の顔がどんどん見えれば見えるほどわからなくなっていき、マスコミや関係のない物からの攻撃に疲労感が募る。説明には衝撃的な結末とあるけれど、やるせなさが大きく心に残る一冊だった。2024/02/18

NAOAMI

16
公安エース刑事の息子がイスラム国への入国を志願?ターゲットとして追うべき対象が、国際的過激派組織から自分の息子になった。公安組織内での立場、取り囲む報道陣、SNSでの誹謗中傷。四面楚歌の中、自宅を抜け出した息子が何者かに殺される。幣原は公安刑事として翻弄され、父親としても愚弄され、ブチ切れて嫌んなる!っとなるのを、自身と向き合いながら制御し前進していく。テロの匂いが作中に感じられず、派手な捜査展開もなく、息子殺害の犯人は意外過ぎ。イスラム国志願の真実が物語の構成すら伏線にして終盤の反転となる仕掛けに驚愕。2024/03/10

けんけんだ

14
公安刑事の息子がテロリスト志願者!って?と読み始めたら止まらなくなり一気に読み進む。仕事一筋の父親と家族との関係はどの家庭にもあることだなぁ2024/03/07

田中峰和

7
公安刑事の父親は家庭内では勤務する部署すら明かせない。幣原の勤務する公安はエリートで経済的にも優遇されるが、家族にすら職場の話題は禁句だ。大学院生の息子秀樹と高校生の娘可奈絵も幣原とはぎくしゃくしている。そんな中、秀樹がイスラム国にリクルートされ、幣原の同僚に逮捕されてしまう。テロリスト志願者が公安刑事の息子と知ったマスコミや世間は幣原家をテロリストの家と一斉攻撃する。軟禁状態の自宅から脱走した秀樹が何者かに殺害されて、幣原は犯人の操作に乗り出す。犯人逮捕後、事件の真相を知った幣原。タイトルが生きてくる。2024/03/31

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