内容説明
力強く簡潔な文体と精彩あふれる描写で知られるタキトゥスの2つの小品を収める。『ゲルマニア』は、当時ローマ帝国に北方から脅威を与えていたゲルマニアの諸部族に関する民族誌。風土、習俗、制度などについての概説と各部族の記述からなる。野性に満ちて強力なゲルマニア人と、文明化し過ぎ頽廃・衰亡への道を歩むローマ人を対比し、警告を発する。『アグリコラ』はタキトゥスの岳父を描いた伝記。暴君のもとでの貴族の生き方を示すとともに、ブリタンニア(古代イギリス)の地理や民族を詳しく記す。
目次
ゲルマニア
凡例
第一部 ゲルマニアの風土、民族、習慣、制度について
ゲルマニアの辺境(1節)
ゲルマニア人の起源(2節─3節)
ゲルマニア人の体質(4節)
ゲルマニアの地勢と気候(5節)
(風俗、制度)
公的生活
軍事組織(6節─7節)
神々と信仰生活(8節─10節)
政治組織(11節)
司法組織(12節)
若者と従者制度(13節─15節)
私的生活
村落と居住(16節)
服装(17節)
婚姻(18節─19節)
子女の育成と相続(20節)
敵と友人(21節)
日常生活(22節)
飲み物と食べ物(23節)
娯楽(24節)
奴隷と解放奴隷(25節)
農業(26節)
埋葬(27節)
第二部 ゲルマニアの諸部族について
(西部と北西部の部族)
異民族との交流(28節)
バタウィ族とマッティアキ族(29節)
カッティ族(30節─31節)
ウシピ族とテンクテリ族(32節)
ブルクテリ、カマウィ、アングリウァリイの諸族(33節)
ドゥルグブニイ、カスアリイ、フリシイの諸族(34節)
カウキ族(35節)
ケルスキ族(36節)
キンブリ族(37節)
(東部と北部のスエビ諸部族について)
スエビ族の一般的性格(38節)
セムノネス族(39節)
ランゴバルディとネルトゥスの諸族(40節)
ヘルムンドゥリ族(41節)
ナリスティ、マルコマニ、クァディの諸族(42節)
東方のスエビ諸族(43節)
スイオネス族(44節)
アエスティイ、シトネスの諸族(45節)
その他の東方の諸族(46節)
アグリコラ
凡例
序(1節─3節)
アグリコラが執政官となるまで(4節─9節)
ブリタンニアについて(10節─12節)
ブリタンニア統治の歴史(13節─17節)
アグリコラのブリタンニア統治(18節─38節)
アグリコラの晩年(39節─46節)
附録一 アグリコラの年譜
附録二 ブリタンニア統治の年表
附録
I ローマ帝政初期の昇官順序
II ローマ帝政初期の軍隊
Ⅲ ローマ帝政初期の経済状況
地図
訳者あとがき
解説
地・名人名索引
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ハルバル
弾十六
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