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内容説明
文学や芸術作品には、およそ一般的な身体感覚から遊離した表現が多く見られる。それらを読み解く鍵は、発達障害につうじる特性が握っていた? 「天才」とされる創作者の仕事に触発されて、発達障害を診断された著者の経験するさまざまな「感」が立ち現れていく。かつてなく「当事者」が増えたこの時代に、「わからない」「理解できない」と否定されるものを捉え直す。「障害」の意味を肯定的に読み替える「当事者批評」実践の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
69
自分自身が発達障害者である著者が、創作者を通して、発達障害者の体感世界を論じる当事者研究書である。南方熊楠から米津玄師まで、16人の創作者を取り上げていて、それぞれの作品や本人のインタビュー等から、自閉スペクトラムやADHDといった発達障害者の特性を感じとっていく。他とは違う感覚があるからこそ、読むもの見るものを刺激し、感動させる力があるのだろう。世間的な常識だけでは世の中を動かすことは出来ない。発達障害を論じながらも、魅力的な創作者たちの作家論にもなっている。2024/09/07
ホークス
49
2024年刊。発達障害とは定型発達とは違う型の発達であり、目の色と同じく先天的な個性だと私は思う。著者は宮沢賢治、高橋留美子、庵野秀明、村田沙耶香らに発達障害の特徴を感じ、創作物や発言から彼らの体感世界を究明しようとする。自身も発達障害である著者の分析は、実感に裏打ちされて生々しい。一人一人違うけど共通点もある。発達障害の傾向はグラデーションで、空気や雑談が苦手な私もやや自閉傾向と思う。本書にもピンと来たり来なかったりした。大事なのは、被差別者や特権者としてでなく、フラットに感覚が表現されていく事だろう2024/03/14
阿部義彦
25
著者は文学、当事者研究を主とする教授で、自身も自閉スペクトラム症者であり、ワークショップなどもしておりADHD等に関する知見も多く当事者批評の専門家。当事者研究とは精神科医の斎藤環さんが名付けた分野で、発達障害など難病をかかえた「脳の少数者」に寄り添い、生きづらさの削減を目指していく『病跡学』を反転させた学問である。そういった見地から過去の天才達16人を年代順に(南方熊楠~米津玄師まで)脳の多様性について評論する、実にスリリングな読み物で、萩尾望都、オノ・ヨーコ、村田沙耶香等、稀に見る知的興奮を覚えた良書2024/02/18
くさてる
21
発達障碍者である著者による16人の創作者への当事者批評。つまり、作品や発言から読み取れる発達障害的側面から、創作者を分析するものなのだけど、16人は多すぎた、というか新書の厚さならこの半分の人数でいいのでは。ひとりひとりの個性を掘り下げるには至っていないのが残念でした。あと、創作者への批評というのはそういうものかもしれないけれど、自身の特性について明確に認識、或いは公表していない人にまでその傾向があるという前提で話を進めるのは、ちょっと……と思いました。2024/07/17
manamuse
21
ちょっと…なに言ってるか分からない。まさかの発達障害の話だった。2024/03/21
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