内容説明
東日本大震災発生時、仙台の職場にいた川島聡太は、ライフラインが寸断されているなか、両親の安否を確かめるため、沿岸の故郷へ向かう。
半世紀後の同地は巨大な防潮堤に阻まれ、小学三年生の呼人は生まれて一度も海を見たことがなかった。
時を超えて二人に訪れる真の復興と奇跡を描く、著者渾身の感動長編。
本書は宮城県気仙沼市がモデルの架空の町を舞台とする「仙河海サーガ」シリーズの1作。
(『潮の音、空の青、海の詩』改題)
感想・レビュー
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さんつきくん
5
新聞に連載されたのも、単行本で刊行されたものも両方読んだ上で、改題された文庫本も手にし、購入した。単行本版は10年近く前に読んでいるが、読み比べてみると文庫本版とでは、あれ?ちょっと違くなっているようなと思って読んでました。著者の仙河海シリーズの1作。震災当日と震災直後を書いた第1部。震災から50年後の未来を書いた第2部。震災から2年後を書いた第3部の3部作となっている。第3部は以前出した「微睡みの海」の続編にもなっている。その第3部が私の好み。思い詰めていた笑子をかつての同級生がおせっかいを焼くのである2024/03/30