内容説明
通称の官兵衛、如水(じょすい)の号で知られる武将。播磨国に生まれ、毛利攻めをすすめる織田信長に接近し、のちに羽柴(豊臣)秀吉に臣従。九州平定後の豊前を支配し、領国経営に励む。家督を嫡男長政に譲った後も小田原攻めや朝鮮出兵に従軍するなど豊臣政権を支えた。関ヶ原の戦いでは徳川家康に与して九州で独自の戦いを展開。「軍師」とされた実像に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
MUNEKAZ
20
書名が「官兵衛」でも「如水」でもないところに、確かな史料を基に実像を描くんだという意気込みを感じたり。「軍師」ではないのは当然だが、その虚像がなくなっても、なお優れた武将の姿が残るのは流石。個人的には秀吉との緊張感あふれる関係が読みどころで、毛利家との交渉などで抜群の信頼を得ながらも、朝鮮の役ではスケープゴートとして猛烈な叱責を浴び、失脚寸前なのが印象に残る。またその毛利とのパイプや政権内での位置が、関ヶ原での去就に繋がったのも面白い。播磨の国衆から筑前の国持大名へ。激動の時代を懸命に生きた姿がある。2022/10/09
とりもり
2
「黒牢城」で黒田官兵衛に興味を持ち、物語ではない史実を知りたくて読了。一体、どこから「軍師」のイメージが定着したのか謎なレベル。「軍師」として活躍した形跡はないし、むしろ秀吉の朝鮮出兵やその後の九州制圧での動きは、秀吉や家康に翻弄される一戦国武将以外の何者でもない。但し、キリシタンなのに秀吉に排斥されなかったり、西軍(本書では奉行方)に与しながら家康からも(国変えはあったが)所領を与えられるなど、その処世術が軍師のイメージにつながっているのかも。歴史小説によって創られる人物イメージって恐ろしい。★★★☆☆2023/01/28
go
1
このシリーズ初めて読んだけど、非常に面白くて食い入る様に読んでしまった。色んな逸話みたいなのがほぼ一次資料には載ってないのが面白い。この官兵衛は秀吉の隣にいて知恵を授けてる様な感じでは全然ない。普通に結構叱責されてるし、めちゃくちゃ秀吉に指示仰いでるし。ただ、家臣の中では有能であったのは間違いなく、とにかくフルに使われてた感じはする。信長における光秀みたいな感じ。秀吉の死後すぐに家康に近づいたのは、ちょっと恨みもあったのかな。とはいえ家康にも約束反故にされて逆に難詰されたり、やっぱり警戒されてたり。2026/07/13
アキンドン
0
黒田官兵衛孝高の生涯を、一次史料から再構築した一書。人口に膾炙する「軍師」としてのイメージは江戸期や明治期の著書によって作られた。実際の官兵衛孝高はどのような人物だったのか? 日本歴史学会が著する一書。2024/05/22
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