内容説明
そこは「神別れの山脈」によって二分される大陸。東に人間が属するワウリ界、亜人が属するネクル界。長きにわたって断絶していた両者だったが、ある頃より“聖戦”を掲げた軍事侵攻によって衝突が繰り広げられる。そして多くの戦士たちが戦火の中で活躍し、非業の死を遂げていった。
“聖戦”の初期戦端を切り開いた、竜騎兵バラド。最強の暗殺者として恐れられ、人間軍の侵攻を押しとどめた猫人ニャメ。歴史に残る一騎打ちで知られる人間軍の筆頭戦士ニモルドと、亜人軍の武者・犬人ニスリーン。歴史を揺るがした将軍、冒険家、発明家、大神官や、戦火に引き裂かれた恋人たち。そしてたった一人の反乱軍から皇帝にまで上り詰めた亜人の姫・イリミアーシェ。複雑に絡み合う運命の中で、やがて星座として祀り上げられる英雄たちの生と死とともに人間と亜人の歴史を描く、一大叙事詩。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
32
神別れの山脈によって二分される人間が属する東のワウリ界と、亜人が属する西のネクル界。長きにわたって断絶していた人間と亜人によるそれぞれの聖戦が描かれる一大叙事詩。難攻不落に思われた黒い塔を陥落させた竜騎兵バラド。最強の暗殺者として恐れられた猫人ニャメ。歴史に残る一騎打ちで知られる筆頭戦士ニモルドと、勇者ニスリーン。鉄の虎メリヴォラ将軍や、冒険家、発明家、大神官といった存在が歴史を動かしては消えてゆく群像劇的展開になっていて、それが紆余曲折の末に皇女イリミアーシェの登極へと繋がる圧巻の物語になっていました。2024/02/09
和尚
24
面白かったです! あらすじに違わぬ物語でした。群像劇ともまた違う、歴史の一場面。それも後世の諺になるような場面を人間側と亜人側でそれぞれ描いていく。 歴史です、最初はわからないながらに、その出来事があったからこそ次が紡がれていき、そうしてタイトルとその先へと繋がっていく。 途中の冒険記風の回とか一番好き。 全体を通して、物語の中の世界が戦記が、人の目からきちんと描かれていて、人が描かれていて、読み終わり今、感想が凄いしか出てこない。 お勧めしたい一作です!2024/02/23
しぇん
21
Kindle Unlimitedで。群像劇というより神話自体の語りの物語といった感じですか。英雄などが起こした流れにより起こっていく物語。ただ、結論から言うと神様ろくでもないなと2024/09/08
シノミヤユウ
17
面白い!人間と亜人の第二次聖戦、その一部始終が各陣営の英雄14人の事蹟から紡がれ、壮大な伝記を通して歴史の転換点に立ち会うようなワクワク感に夢中になりました。行方なんて予測できない一進一退の攻防が繰り広げられる中でも、特に皇女の破天荒な言動をきっかけに巻き起こる大騒動は、彼女を支える英雄たちの苦労と主従の気の置けない関係の微笑ましさに彩られていて、読んでいてとても楽しかった!廻り続ける歴史の中、個人が大きく歴史を動かす瞬間とそこに至る軌跡を見届ける、硬派な戦記もの×群像劇です。2024/07/04
大島ちかり
17
文章が上手で、戦争の生と死を噛み締める本だった。ただ毎回の章で英雄の死を受け止めなければいけないので辛かった。 戦争は権力者のエゴで無駄なお金、時間を使い、将来国が発展するのに役立つ若い労力を失う。権力者は国を大きくしたければ、効率よく若い力を引き出してほしい。2024/05/13
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