内容説明
SNS依存社会で数値化される「個性」
「AIは絵を描いたり音楽をつくったりできるが、自分の生成したものが美しいかどうかは判断できない。判断できるのは、感情を持つ人間だけだ。」(本書より)
ハイパー資本主義における、SNS依存社会で数値化される「個性」とは? 本書は、DXとともに「自己同一性」の揺らぎが認められる時代、デジタルには生成しえない「感情」の重要性を説く──より創造的に、対話するために。
デジタルトランスフォーメーションにともなう経済社会は、人類史上においてまさに前例のない暮らしであり、水平的かつ世俗的であろうとする社会だ。しかし、「現実の世界」は変調をきたしている。SNSでは、「ネットの向こうに生身の人間がいる」ことを忘れさせるまでに分断や憎悪が煽られる。では、どうすればいいのか。
フランスを代表する経済学者が、デジタル消費社会における人類の生き方をめぐり、クリアな視座を提供。専門の経済学はもちろん、脳科学、哲学、文学、人類学など人文学の最新研究も適宜ダイジェスト紹介しつつ、来たるべき「文明」を展望するベストセラー・エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zoe
13
2022年。Homo numericus La "civilisation" qui vient。感性についてチンパンジーやボノボから人類史初期を想像しつつ現代の分断まで議論する。人間は第五志向まで操る。シェイクスピア。お金に換算し清算すればよいというものではない二酸化炭素問題。大学の研究のような、知識に関してはフラットな関係でいられるようなものを社会実装したら。ただ大学はお金がかかる。近距離の蛸壺関係はSNSで解消し、新たな世界の中でフラットになるが、それはまた新たな蛸壺の中で、別の分断があるようだ。2024/06/15
アルミの鉄鍋
3
★3 今の社会のネットワークの作り方は対面など対人に対して作り上げられた。それに伴い制度なども出来ている。デジタル時代は法も制度もないデジタルの中のネットワークが出来上がる。そこに新たな秩序をどうやって作るか。サイバー空間のバルカン化にも似てるなぁと読みながら感じた。もう少し翻訳は読みやすく砕いて欲しい。あと、映画とか文化的な事を知っていないとちょっと読んでて苦しい。2023/10/16
AKI
1
「感情は調整メカニズムだ。悲しみは生命の価値を説き、恐怖は危険を知らせてくれる」 「ある行為に関係する人々の喜びの総和が増大するのなら、その行為は道徳的に正しい」 集団のメンバーが互いの意見に耳を傾けるとき、まだ意見を決めていない者は、「空気を読む美徳」によって、支配的な意見と思われるものに従う。 「ダンパーの法則」によると、人間が社会性を保てる最大の人数は150人。 豊かであるか貧しいかは、絶対的でなく他者や他者の期待との比較において決まる。 2024/01/21
ゼロ投資大学
0
ChatGPTなどの生成AIの登場によって、AIがすでに人類を凌駕する知能を有していることが明らかになった。今後はAIを人類全体のために有効活用して、生産性向上とユートピア実現のために接していかなければならない。2025/06/04
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