話が通じない相手と話をする方法

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話が通じない相手と話をする方法

  • ISBN:9784794974099

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内容説明

有意義な対話のためのレベル別・超実践ガイド

分断と二極化の時代、考えが極端に異なる人とも礼節と共感を保って会話・対話をするにはどうしたらよいか? 友人や家族との会話、ビジネスでの交渉、SNSでの議論……よい会話のための入門級の基礎知識から、強硬派・過激派に対処するための達人級のテクニックまで、すべてを網羅した実践的マニュアル。

リチャード・ドーキンス氏推薦
「すべての人がこの本を読めば、世界はもっとよい場所になるだろう」

戸田山和久氏推薦
「著者たちの思想も行動も気に入らない。なのに、本書には学ぶべき価値あることがギッシリつまっている。というわけで、私は、極端に考えが違う人たちから「根本的に異なった考えをもつ人と語り合うスキル」を教えてもらったのだ。稀有な読書体験を与えてくれた本書に感謝。分断のあっち側にいる人もこっち側にいる人もぜひ読みましょう」

【目次】

第1章 会話が不可能に思えるとき
第2章 入門:よい会話のための9つの基礎
 ──通りすがりの他人から囚人まで、誰とでも会話する方法
第3章 初級:人の考えを変えるための9つの方法
 ──人の認知に介入する方法
第4章 中級:介入スキルを向上させる7つの方法
 ──(自分を含む)人の考えを変えるための効果的スキル
第5章 上級:揉める会話のための5つのスキル
 ──会話の習慣の見直し方
第6章 超上級:心を閉ざした人と対話するための6つのスキル
 ──会話のバリアを突破すること
第7章 達人:イデオローグと会話するための2つの鍵
 ──動かざる人を動かす
第8章 結論
謝辞
原注
監訳者解題
参考文献
索引

【著者・訳者】

ピーター・ボゴジアン(Peter Boghossian)

1966年生まれ。アメリカ合衆国出身の哲学者。主たる関心は、批判的思考や道徳的推論の教育に関する理論とその実践。ソクラテス式問答法を活用した囚人教育プログラムの研究によってポートランド州立大学から博士号を取得し、2021年まで同大学哲学科で教員を務めた。意見を異にする人びとが 互いの信念や意見の根拠について理性的に話し合うためのテクニックである「路上の認識論」(Street Epistemology)を提唱。著書に、『無神論者養成マニュアル』(A Manual for Creating Atheists , 2013)など。

ジェームズ・リンゼイ(James Lindsay)
1979年生まれ。アメリカ合衆国出身の文筆家、批評家。テネシー大学ノックスビル校で数学の博士号を取得。宗教やポストモダン思想の問題を分析・考察する論考を多数発表している。著書に、『「社会正義」はいつも正しい――人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて』(ヘレン・プラックローズ共著、山形浩生+森本正史訳、早川書房、2022年)など。

藤井翔太(ふじい・しょうた)
1987年東京都生まれ。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了、テンプル大学大学院教育学研究科修士課程修了。関心領域は応用哲学、教育哲学。現在、テンプル大学ジャパンキャンパス アカデミック・アドバイザー/講師。訳書に、ナンシー・スタンリック『アメリカ哲学入門』(勁草書房、2023年)、ドナルド・ロバートソン『認知行動療法の哲学――ストア派と哲学的治療の系譜』(共監訳、金剛出版、2022年)など。

遠藤進平(えんどう・しんぺい)
三重県津市生まれ、愛知県名古屋市育ち。慶應義塾大学文学部人文社会学科哲学専攻卒、アムステルダム大学論理学修士課程修了(Master of Logic)。現在、シドニー大学博士課程(Philosophy, PhD)。曖昧さや様相といった伝統的な哲学のトピックから、冗談や脅迫、挨拶のようなコミュニケーションの(ときに哲学分野では非標準的なありかたとして放置されがちな)諸相に関心がある。業績など:https://researchmap.jp/shimpei_endo

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジョンノレン

51
月並みな話し方の便法の本と侮ると強烈なしっぺ返しを喰らう。コミュニケーションの奥深さを読み進めるだけで体感できる。というか著者は哲学者だけあって、説明自体が悉く芯を食っており、しっかり辿るだけでたっぷりブレインストーミングになる。頭だけではなく心も揺さぶられる。自分自身の余りに荒削りな対話スタイルに恥いることしきり。日々丁寧に理を積み上げていこうという気にさせて貰った。座右の書としたい。2024/08/29

R

43
昨今のSNSを筆頭にはびこる一方通行の言葉、押しつけ、エコーチェンバーに対抗するため、建設的な対話を目指す方法を書いた本。ディベートで打ち負かすといった方法ではなく、お互いで新しい答えを構築していくための対話を目指す方法を模索していて面白かった。自分の言葉にちゃんと答えてくれるようにするための質問など、具体的な内容も多いけど、そもそもそう仕向けようとする自身もまた対話から遠ざかっていないかという指摘が、流石に哲学と勝手に感動したんだが、話をするというのは難しいけど面白い。2024/08/27

月をみるもの

15
「愚かなる**主義者は、自由意志と(ある程度の)悟性があるのにもかかわらず、あえて間違った信念を選んでいる」とみなすから腹がたつのだ。人間だって、しょせんはある法則に従う自動機械でしかないのだから、その動作原理を理解して入力情報や環境条件を適切に設定すればよい、、、のかもしれない。けど、その「動作原理」というのが、自然環境や機械よりもちょっとだけ複雑っぽいんだよね。。2024/04/13

烏山ちとせ

13
同タイトルの本が本棚に何冊もあるが、条件が惑星直列のように揃ったので遂に消化開始。学術的に認知不協和の原点に遡るような本を期待したが、米らしく実用的な啓発本だった。5章に渡り段階ごとの推奨スキルを紹介。絶対に考えを変えない人相手の超高度LVが参考になった。行動変容アプローチのオルターキャスティングや、対抗介入戦略、会話上の信頼を形成するラパポートのルート(ラポールとは異なる)など。個人的目標は納得&アプローチなので、基本となるミラーリング・面子を立てる・怒らない等の章は多分できないしそれじゃない気がした。2024/10/01

かやは

10
オンライン上で生産的に議論するためのエビテンスはまだ存在しない。論理を考えることと、論理を伝えることは別の能力が必要になる。対話はディベートではない。対話のパートナーになる気がないなら、初めから対話する必要性はない。相互理解を深めたいのか、ただ相手を打ちのめしたいだけなのか。人は、事実だから信じるわけではない。「事実や」「正論」それ自体に人を動かす力はない。相手の考えを変えようと事実を突きつけると、相手は自説に立てこもることになる。相手の考え方を変えるということは相手の生き方も変えるということだ。2025/02/23

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