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内容説明
世界のマーケットを動かすイスラームパワー。
1970年代のオイルブームを契機に成長を続け、その後も原油価格の高騰を背景に、世界の金融市場で関心が高まっている「イスラーム金融」。
いまやイスラーム諸国の人口は約20億人、世界人口に占める割合が26%を占めるに至り、もはや「異端」として片づけられない存在となっている。
さらに近年では、金融の世界的サステナビリティやバブル抑制といった観点からも大きな注目を集めている。
その本質は、「イスラームの教義に従った」金融手法。たとえば、 「利子の授受の禁止」「投機的取引の禁止」「不確実な取引の禁止」「アルコールや豚肉の取引の禁止」など、西欧の伝統的な金融ルールとは大きく異なるスキームを持つ。
それゆえ、これまでわが国でもあまり理解されてこなかったと言える「イスラーム金融」。この独特の金融概念の要諦を、国際経済・金融・通貨などの諸問題に関する調査研究を行なう国際通貨研究所に集った各ジャンルのスペシャリストたちが、徹底解説する。
(底本 2024年2月発売作品)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
89
かなり以前に少しかじったことがあり、最近の状況がどうなのかを知りたく読んでみました。基本的にはほとんど変わりがなく、やはり金融の世界では西欧を主体とした先進国の金融とは異なるところが多いということです。宗教の教義に縛られている感じがします。基本的には金利という概念がなく、それを商取引に絡めていくということで対応しているようです。私はそういう現場を見たことがないのですが、実務的にはかなり難しい気がしてドキュメントが本当に大変になるのではないかという気がしました。2024/04/21
榊原 香織
65
利子だめ、投機的取引だめ、不確実な取引だめ。 ダメダメで、逆にこれからの可能性が出てきそう。 2024/06/19
Francis
14
国民の多くがイスラーム教徒であるイスラーム諸国で最近増えているイスラーム金融についての入門書。イスラーム金融はクルアーンの利子を取ってはならない、と言う教えに反しないように設計された金融制度のこと。投機的な取引には融資しない、融資対象は「モノ」の取引に限る事が特徴である。そのため従来の金融制度よりもリスクが低く、持続可能であると言われる。イスラーム金融は本当にうまく制度設計がされていると思った。2024/04/08
Melody_Nelson
5
イスラームの世界は「金利」が存在しないということで、前からその構造に興味を持っていた。読んでいて、「投機的取引の禁止」「不確実な取引の禁止」というのは誠実に感じ、こうしたシバリがあれば破綻は起きないのかな?と思ったり。UAEなど固定相場制だったのには驚いた。私には、ちょっと専門的すぎた内容だったかな…。2024/10/03
くらーく
3
クルアーン(コーラン)で利子を取るのは禁止、喜捨せよってか。まあ、彼らにとってはイスラム教はOSみたいなもので、人生の基礎なのでしょうから、変わらないよね、きっと。あくまで金融と言っても、バッファみたいな印象を受けました。 リスクが低いメリットはあっても、リターンも低い。お金がお金を生まないって事が良いのか悪いのか。21世紀の資本論は、イスラームには無いって事だね。この積み重ねの差が、西欧との差を生んだのかねえ。経済(お金)だけじゃ無いけど、そのお金のために資源があっても苦境なのは仕方ないのかねえ。2024/08/03
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