内容説明
あの日、雷が落ちなければ、罪を犯すことはなかった――。埼玉で小料理屋を営む藤原幸人(ゆきひと)を襲った脅迫電話。電話の主が店に現れた翌日、娘の夕見(ゆみ)から遠出の提案を受ける。新潟県羽田上(はたがみ)村――幸人と姉・亜沙実の故郷であり、痛ましい記憶を封じ込めた地だった。母の急死と村の有力者の毒殺事件。幸人らが村を訪れると、凄惨な過去が目を醒まし……。最後の一行まで最上級の驚愕が続くミステリ。(解説・香山二三郎)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
H!deking
76
道尾秀介は文庫コンプしてるので待ちに待った新刊です。いやー凄い。今回も楽しませて頂きました。ぐるぐるに絡み合う伏線が、ラストで一気に解決しますね。それぞれ一本小説書けそうなほど複雑でした。それにしてもどんなに構えてても毎回毎回思ってもないところからひっくり返される。ひっくり返される。初期の頃の真備シリーズとかあの辺好きな人にはおすすめ!2024/04/04
アッシュ姉
65
悲しい秘密を抱えた家族に降りかかる不幸の連鎖。消えない疑惑に追求した真実もまた‥。これは予想できない。なるほどさすが道尾さん。最後の一文にまで打ちのめされる。いや本当にそう思う。未読の神シリーズ『風神の手』も読んでみたい。2024/08/08
ま~くん
57
小料理屋の主人にかかってきた一本の電話。「俺はあの秘密を知っている」。絶対娘に知られてはいけないあの出来事。ある日娘に誘われ自分の姉と一緒に訪れた故郷で起こる連続殺人。全ては過去の忌まわしい事件と関係していた。真犯人は誰か、そして動機は。殺し文句の「最後の一行まで最上級の驚愕」に釣られて読み切った。驚愕というよりは「そこまでいってたの・・・」が素直な感想。ミステリーとして読み応え十分だったけど、登場人物の思い入れについていけない所も個人的にはあった。丹念に読み進めないと違和感を感じたまま見落とす。2024/08/24
カブ
49
先が気になりほぼ一気読みでした。新潟県の羽田上村での不可解な母の死と毒殺事件。何も解決しないまま月日は流れ、主人公の幸人、その娘夕美と姉の亜沙実は故郷へ。横溝正史ほどではないけど、古い村の習わしに翻弄されていく感じから目が離せなくなった。2024/04/30
annzuhime
41
15年前の事故と30年前の事件。忘れたと思っていた過去と雷。真相に近づくほど不確かさに焦る記憶。田舎の風習と、そういうとこによくいる嫌な有力者。真相を知りたいと思うが、知らない方が良いのではとも思いながら読み進める。重く苦しい話で、読み終わるのに少し時間がかかった。最後の最後まで苦しい。2024/09/13
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