水車小屋のネネ

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水車小屋のネネ

  • 著者名:津村記久子
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 毎日新聞出版(2024/01発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620108629

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内容説明

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●第59回「谷崎潤一郎賞」受賞!
●「本の雑誌」が選ぶ2023年上半期ベスト 第1位!
●「キノベス!2024」第3位!
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誰かに親切にしなきゃ、
人生は長く退屈なものですよ

18歳と8歳の姉妹がたどり着いた町で出会った、しゃべる鳥〈ネネ〉
ネネに見守られ、変転してゆくいくつもの人生――

助け合い支え合う人々の
40年を描く長編小説

毎日新聞夕刊で話題となった連載小説、待望の書籍化!

目次

第一話 一九八一年
第二話 一九九一年
第三話 二〇〇一年
第四話 二〇一一年
エピローグ 二〇二一年

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

1004
着想の根幹にあったのは、巻末の参考文献にも掲げられている、アイリーン・M・ペパーバーグの『アレックスと私』のヨウムだろう。本編ではタイトルにとられたネネがそれである。小説の構成が10年刻みで40年間をカヴァーするのも、ひとえにヨウムの寿命に対応してのものだと思われる。そして、第1話からエピローグにいたるまで、ネネなくしては成立しないのがこの物語である。もちろん、律子のけなげさ(第1話)と真摯な生き方(第2話以降)があってこそそれが活きてくるのだけれど。第1話が終わって、第2話を開いた時に、それが⇒2024/07/23

starbro

807
津村 記久子、2作目です。貧窮姉妹と鸚鵡の40年間に渡るクロニクル、群像劇、読み応えがありましたが、新聞小説のせいか、少し冗長な感じがしました。 https://mainichi.jp/%E6%B0%B4%E8%BB%8A%E5%B0%8F%E5%B1%8B%E3%81%AE%E3%83%8D%E3%83%8D/2023/04/08

とろとろ

586
高校を卒業したばかりの18歳の主人公は8歳の妹が母の恋人に虐待されていることを知り、2人で家を出て山あいの町にたどり着いて暮らし始める。決して裕福とは言えなかったが、町の人はみな過度に優しすぎず出来る範囲の親切で二人を扱ってくれている。そういう人達に見守られてきた事から、自分たちの人生も少しずつ修正してよい方向に持っていくことが出来るようになり、また新しくやってきた人達には出来る範囲の親切をしてあげる。「自分はおそらく、これまでに出会ったあらゆる人々の良心でできあがっている」。究極の性善説な話でした。2023/06/05

hirokun

539
★5 1981年から2021年までのヨウムのネネと年の離れた姉妹を題材にした小説。読後感が気持ちよい。語られている内容は、決して明るいテーマではないのだが、読んでいるうちに、なぜか自然に何となく顔がほころんでいるのを感じたのは久しぶりであった。2023/04/06

niisun

527
世の中の困難な家庭環境にあるすべての若者たちに、この物語で描かれるシェルター(避難場所)のような人間関係が存在することを願わずにはいられません。しかし、相変わらず津村さんの眼差しは暖かい。例えば、村上春樹さんは、人間を上から眺めながら、若干靄のかかったような物語を描くような印象がありますが、津村さんは、低い場所から密度の濃い物語を描く人ではないかと感じます。本を開くと18歳の理佐と8歳の律が、自ら親元を離れて暮らし始めたまちの風景、水車のある蕎麦屋、婦人会が行われる商工会議所などが眼前に広がっていました。2024/01/12

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