内容説明
スピリチュアルは宗教ではない。
自分を信じるとは何か。霊魂とは何か。
マルクス、ガンジーなど大思想家たちに影響を与え、世界中に広がった思想の軌跡を辿る。
金融・経済の近未来予測を当ててきた著者が、今度はスピリチュアルの真髄に到達したーー。
いつの時代も人々は、「病気やお金の心配、煩悩から逃れ、幸せに生きること」を願ってきた。そして宗教を頼りにしたが、宗教は人類の苦悩に答えられなかった。むしろ難しい教義で人々を煙にまき、寄付を集め、聖職者のいる寺院、教会、教団を肥やしてきた。私たちは宗教に縋りついてはいけない。大事なことは、「各々が自分の霊魂と対話し、自分を信じて生きること」だ。元牧師でスピリチュアリズムの元祖・エマーソンの教えを、彼の著作『自己信頼』(1841年)を元に解説。世界に広まった軌跡を辿る。著者自身が導かれた霊魂のエピソードも掲載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
14
宗教なんて信じなくていい、霊魂とは実は人間の思考や知能のことだ、ってとこには膝の皿を割ったのだけど。超越主義のあたりがどうにも理解できないのは私の思考が超越できてないからか。著者のいうところのスピリチュアルと、いわゆる「スピ」は全く別物のように感じるのですが、その辺りも納得できなかった。2024/04/16
MICKE
9
少林寺拳法・聖句、を思い出した。「聖句 己れこそ、己れの寄るべ、己れを措きて誰に寄るべぞ、良く整えし己れこそ、まこと得がたき寄るべなり」2024/02/05
Yoshihiro Yamamoto
4
A 観光寺院の活動や、最近ではウクライナ戦争、イスラエルのガザ侵略を見ていて、宗教に強い疑いの念を抱いていた。ブッダやイエスは偉い人だったのだろうが、彼らの言説から乖離した決まりをでっち上げ、不安を煽り、それを飯の種にしている。それを著者が見事に喝破し「宗教なんて信じる必要はない。自分だけ(霊魂)を信じて生きなさい」と明言。もちろんこれは著者の言葉ではなく、19Cのアメリカの思想家「エマーソン」の引用だ。世界の宗教離れとプロテスタントの現状など「自分だけを信じていればいい」と思わせてくれる一冊だった。2024/03/18
荏苒 byn
2
ご近所の三美神像によるインスパイアから始まり、宗教論を展開する。世俗化した大宗教をルターのようにように批判して、 無教会派・ユニテリアン派のエマーソンを語る文脈。エマーソンは 自分をモンテーニュの生まれ変わりかと疑ったが、彼(M.M)はイスラム教批判があり、ユリアヌス擁護など無神論者を疑われてる。自己信頼 は当然自己肯定の兄弟。軽い語り下ろし調で 独自の発見も主張され、インスパイアされる歴史スケールがある。キリストは教会を作れと言っていないし、 日本の寺社が 拝観料を取るのもおかしなこと。カルトなど論外。2024/02/25