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内容説明
日本ほど、外国料理をありがたがる国はない!
なぜ「現地風の店」が出店すると、これほど日本人は喜ぶのか。
博覧強記の料理人・イナダシュンスケが、中華・フレンチ・イタリアンにタイ・インド料理ほか「異国の味」の魅力に迫るエッセイ。
【目次】
まえがき 日本人と外国料理
chapter1 中華料理
chapter2 ドイツ料理
chapter3 フランス料理
chapter4 タイ料理
chapter5 ロシア料理
chapter6 イタリア料理
chapter7 スペイン料理
chapter8 アメリカ料理
chapter9 インド料理
chapter10 extra edition 東京エスニック
あとがき いつかの誰かの未知の味
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
135
外国料理のレストランは、本場の味そのままなのと日本人向けに味付けをアレンジしたものに分かれる。どうせ食べるのなら前者でという原理主義者の主張も当然だが、リピーター客を確保して店が長続きするのはアレンジ派だ。外国の庶民の味覚は日本人の舌に合わず、一度食べたら二度と注文しないと思えるのも多い。結果として日本風ローカライズ各国料理が広まり定着するのは、宗教と同じく世界の果てに位置する日本の宿命か。そんな状況を著者は容認しつつも、アレンジから現地の味へステップアップをと願う。本当の意味で外国の価値観を知るために。2024/08/12
アキ
92
日本では世界中の料理が食べられる。ただし、米食つまり炭水化物が中心の食事に慣れた大多数の日本人にとって、イタリア料理はパスタとピザなのである。現地の料理を純粋に楽しむ"原理主義者"の著者にとって南インド料理は、極めるにはうってつけの味なのであろう。中華料理、ドイツ料理、ロシア料理、アメリカ料理と様々な料理の変遷を著者目線で紹介し、東京エスニックの章が秀逸。「東京の人は東京の食べ物がローカルフードだと思っていないがために、独特な食文化を当たり前のものとして見過ごしているのです」エリックサウスに行こうと思う。2024/06/16
R
52
日本の外食史あるいは、洋食の歩みといった感じで、とても分かりやすいけど教養をはぐくまれるような不思議な気分になった本でした。中華料理や、フランス料理といったジャンル別に、日本でローカライズしたものと現地との違いや、その歴史が紹介されていて蘊蓄本としても大変楽しい。最終的に、東京の味というものがそもそもローカルのそれであるという〆は白眉で、なるほどと思わせるよい事例が揃っていて鮮やかな読み味だった。歴史上マニアが切り開いたこともあれば、それがニッチ化を推進したこともというのは覚えておくべきことだと思う。2024/04/22
おかむら
32
各国料理の日本における盛衰考察エッセイ。外食大好き&色んな料理が食べたい派には大変楽しい。例えば町中華やガチ中華とも違う「大陸系デカ盛り中華」の存在。そういやあるある!インネパカレー屋に勝るとも劣らない勢いで増えてる感(特に地方都市で)。あとフレンチよりイタメシが勝った理由とか。スペインバルの変異(こことてもオカシイ)とか、タイ料理が地方都市だと食べられないとか、暇な時はGoogleマップで飲食店のレビュー見るのか趣味なのでなるほどーとやっぱりねーとへえー!の嵐でした。あー面白かった!2024/06/15
tetsubun1000mg
24
日本では中華料理、フランス料理、イタリア料理など色んな国の料理が食べられるが、日本人向けの味と調理がされているという考察はプロらしく面白い。 以前読んだ「ネオ日本料理」という考え方にも近い気がする。 本格的な国の味や提供の仕方では受け入れられないのか。 でも著者が南インド料理店を出しているように、海外旅行にいく日本人が増えていくのに合わせて本場の味を知る人が増えて来るのではないだろうか。 最後の東京エスニックというローカライズされた料理の指摘は新鮮。2024/10/05
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